こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
以前、菊池広域連合消防本部のパワハラ事件について書いたんですが、今度は同じく熊本県の上益城(かみましき)消防組合消防本部におけるパワハラ事案についてです。
菊池広域連合消防本部の事件では、加害者による追い込み方が異常なものでした。
令和6年5月現在におけるこの事案は、広域連合側が争う姿勢を見せており現在係争中。
予断を許さない状況です。
一方、上益城消防組合での事案は、5年前、40代の男性係長が「パワハラを受けた」と遺書を残し亡くなりました。
裁判ではパワハラと自殺の因果関係を認めて、消防組合に対して4,000万円の賠償を命じました。
ここから事態は、僕らパワハラ被害者の会会員にとって注目の動きを見せていきます。
消防組合側はまず遺族側に対して1億1,000万円の賠償を行っています。
そのあと、消防組合は今年の3月5日付けで、加害者である元上司を提訴。
消防組合は「男性の自殺を予見できたにもかかわらず、パワハラ行為を繰り返した元上司には重大な過失がある」として、遺族に支払った約1億1,000万円のうち、8,800万円の支払いを求めたのですね。
上益城消防組合は、3月5日付で上司を相手取り遺族に支払った一部の8800万円を請求する裁判を起こしました。上益城消防組合は、「パワハラにより自殺に至る予見可能性はあった」として、公務員への賠償金などの返還を求める求償権を定めた国家賠償法第1条2項の「重大な過失」にあたるとしています。裁判は5月30日に始まります。(くまもと県民テレビ)
加害者個人に対して国家賠償法による求償権を行使。
ちょっと僕は見聞きしたことがなくて驚きました。
会社側がパワハラ加害者個人を訴えたというのはちょっと聞いたことがなかったですね。
【Photo:くまもと県民テレビ】
亡くなられた男性は帰ってきません。
遺族の悲しみも消えません。
消防組合側の過失が帳消しになるわけではありません。
しかし、僕はこれは消防組合側の英断であったと評価できるのではないかと思います。
菊池広域連合消防本部とは、まったく対照的。
誤解してはならないのは、上益城消防組合が個人に責任を転嫁したのではないということです。
組合側は自身の責任を認めたうえで、「パワハラ加害者が消防本部に対する住民の信頼を失墜させた」と断固たる意思を示した。
僕らのようなパワハラ被害者は、加害者個人に対する処罰を望んでいます。
二度とあってはならないことですが、こういう事案に対して会社側は、速やかに最大限遺族に配慮した行動を取る。
そののちに、会社側がパワハラ加害者を提訴するのが正しい対応なのではないか。
「加害者本人を処罰する」
この当たり前のことが実行に移された。
あまり全国的に注目されていないように感じますが、今後もこの事案の動向を注視したいと思います。
パワハラやいじめのような加害行為については、加害者本人を処罰するという動きが広まるきっかけになるかもしれません。
本日の記事は以上です。