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公務員は副業していい?国家公務員の兼業禁止規定とは?

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 

 

以前「サラリーマンのバイト問題」に関する記事を書きました。

その記事でネットから気になるニュースを下記のように抜粋しました。

 

▶ 病気休暇中にパチンコやゴルフをしないという誓約を破ったとして、○○県○○市は環境課参事補佐の男性(49)を停職2カ月の懲戒処分にし、事務主査に降格したと発表した。内部調査に「1人で自宅にいると虚無感にとらわれるので、人混みの中にいたかった。軽はずみな行動で反省している」と話しているという。

 

▶ ○○市は、通勤手当を不正に受給したり、病気休暇中に手相鑑定を行い収入を得るなどしたとして財政部の男性職員(41)を懲戒免職処分にした。

 

▶ ○○県は、病気療養で休業中、性風俗店と認識した上で従業員として報酬を得ていたとして○○教育事務所の男性主任(29)を停職3カ月の懲戒処分とした。また、同主任は同期間中に、週1回から3回程度、運転代行業に従事し、30万円程度の報酬を得ていた。建設業にも従事し10万円程度の報酬を得ていた。同主任は風適法違反などの容疑で逮捕された。

 

▶ ○○県は、病気休職中に風俗店に勤務し収入を得ていた健康福祉部出先機関職員の女性(37)を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。女性は依願退職した。

 

ネットで検索したら全部公務員関連のニュースでしたね。

会社員はニュースにならないんでしょうか?

 

会社員もそうでしょうが、公務員の場合は原則的に副業が禁止されているようです。

また病気休暇中の療養専念義務というものもあるようで、悪質な違反の場合は処分されたり報道されたりするようです。

 

ニュース記事には良いとか悪いとか特に論評はありませんが、公務員の場合、こういった「事件」を懲罰的にマスコミに流すのが慣例なのでしょう。

当該職員の日頃の素行が悪かったから当局も表沙汰にせざるを得なかったのかもしれません。

 

Twitterで副業生活を公言している公務員に対して、誰かが「公務員はアルバイトしてはいけないことになっていますが?あなた本当に公務員ですか?」とリプしているのを見かけました。

リプ主はなぜ公務員がアルバイトしてはいけないか、その理由を考えたことがあるんですかね。

 

なぜ公務員は副業、アルバイトが禁止だとされているのか?

 

国家公務員の場合ですが、一つの根拠となるのが国家公務員法第103条と第104条です。

内閣官房内閣人事局が公表している資料から引用します。

国家公務員は、国家公務員法上、「国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」(第96条第1項)とされています。

そこで、国家公務員として守るべき服務規律の一つとして、職員の兼業に関して、以下のとおり定められています。

 

■ 国家公務員法103条「私企業からの隔離」

職員は、営利を目的とする私企業(以下「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員等の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

■ 国家公務員法104条「他の事業または事務の関与制限」

職員が報酬を得て、営利企業の役員等との兼業以外の兼業を行う場合には、内閣総理大臣及び所轄庁の長の許可を要する。

 

ほかにも、「信用失墜行為の禁止」(国公法第99条)、「守秘義務」(国公法第100条)、「職務専念の義務」(国公法第101条)があり、所轄庁の長の許可を得るためのハードルが高くなっています。 

 

以下は僕の私見です。

おそらく地方公務員もこの規定を準用し、ひいては民間の会社員も多少の違いはあれど同様の考え方を準用して規定を設けているのではないでしょうか。

 

営利企業を営むこと、営利企業の役員等を兼ねることは、第96条の規定に相容れないことはまあ理解しましょう。

問題は104条の方です。どこまでが制限される事業になるのか?許可の要件は何か?

 

①職務の公正な執行の確保

②公務の信用の確保

③職務専念義務の確保

 

以上の観点から許可基準が設けられているといいます。

逆に言えば、①~③が守られれば、「副業大いに結構」というべきです。

 

国家公務員法は昭和22年頃に制定された法律です。

右肩上がりの経済、大企業や役所に入れたら終身雇用で一生安泰。そういう時代に適用されてきた法律。

そういう時代だったから、本業に専念することが当然で、本業の利益を損ねる行為は禁止されるのも当然だったでしょう。

 

しかし、国公法が制定されて70年経ちました。

経済が右肩上がりではなくなり、大企業も倒産する。

今までのビジネスモデルが通用しない。

成果が上がらないのに本業だけに専念させられ疲弊していく。

少子高齢化で一部の業種では深刻な人材不足。

更に、昨今のコロナウイルスパンデミックによる企業業績の深刻な悪化。

 

こういう時代に副業禁止とは。もはや有害な法律以外の何物でもありません。

公務員が副業解禁されれば、民間でも一気に進むでしょう。

 

会社員にしろ公務員にしろ、もう副業(複業)を解禁し奨励してよい時代に来ていますね。

 

本日の記事は以上です。