仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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最低賃金を引き上げ続けるとどうなるのか?賃金が非正規雇用の方に引っ張られる?

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。

 

どうしたら人びとが貧しさから解放されて物心共に豊かさを手に入れることができるんでしょうか?

 

どうしたら人びとが成長の見込めない奴隷のような長時間労働から解放されて、落合陽一さんの言う「ワークアズライフ」を実現できるんでしょうか?

 

労働そのものの意義を否定することはできませんが苦行になってはいけないですよね。

 

「ワークアズライフ」というのを僕的には、「生活の一部としての労働」「生活のなかで自然に働く」というふうに解釈しています。

 

7月14日の中央最低賃金審議会の委員会で、2021年度の地域別最低賃金(時給)の引き上げ幅について28円を目安とすることが決まりました。

 

mainichi.jp

 

この話題を受けて次のような記事を書いたんです。

 

trrymtorrson.hatenablog.com

 

最低賃金引き上げのニュースに対してTwitterでもコメントが散見されました。

 

 

時給1,500円というのは、静岡県立大学の中澤秀一准教授が「普通の生活ができる妥当な水準」として提言している金額です。

 

trrymtorrson.hatenablog.com

 

1,500円くらいが妥当な水準であるのに、上の記事で書いたように28円上げて930円にしただけでコンビニ経営が成り立たないって何なんでしょうか?

まあバイトで回していくビジネスモデルということですよね。

中小企業を圧迫する最低賃金引き上げを続けていくとどうなるんでしょうか?

 

この件に関して以前読んでいた佐藤優さんの『メンタルの強化書』には次のように書いてあったんですよね。

 

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賃金引き上げは労働者にとっては一見歓迎すべきことに見えますが、じつは真の狙いは競争力が低く、労働生産性の低い中小企業の淘汰であると見ています。

賃金アップもそうですが、残業時間の制限、有給休暇の取得、正規雇用と非正規雇用の賃金格差の撤廃など、中小企業から見たらいずれもクリアするのが大変な項目が並んでいます。

(中略)仕事環境はこの先5年から10年ほどで激変すると思います。生産性の低い中小企業は淘汰され、生き残った企業によって寡占化が進む。それまでの賃金引上げの流れも寡占化が進めば、再び状況が変わってくると見ています。

正規雇用と非正規雇用の賃金差がなくなり、一般職的な仕事が多くなる。ベースアップや昇給がなくなり、賃金が非正規雇用の方に引っ張られるという下方圧力がかかるでしょう。

あらゆる業種で賃金の頭打ち、あるいは引き下げが起きる。するとどうなるか?足りない分を副業で稼ぐという時代が来るでしょう。企業の側も副業を前提にして採用する。むしろそうして収入源を複線化してもらった方が、自分たちの負担が少なくてすみます。

つまり、実質的に正規社員の非正規化であり、労働力の流動性が高まることになります。いまの状態がこのまま続けばおそらくそのような働き方になる時代が来ます。本業だけでは多くの人が生活が厳しくなる。副業が当たり前の時代がやってくるのです。 

 

佐藤さんによれば賃金引き上げによって非正規雇用の待遇が改善されるのではなく、正規雇用が非正規化するというんですね。

つまり一部の役職者を除いてほとんどの会社員は「総バイト化」するということでしょうか。

 

もし本当にそうなってしまうのであれば最低賃金の引き上げだけでは問題の根本的な解決にはなりませんね。

 

こうなってくるとダブルワークやトリプルワークが必要になってくるという話につながってくるし、あるいはやっぱりベーシックインカム必要じゃんという話にもつながってきそうですね。

 

最低賃金の引き上げは必要」「これからは副業、複業の時代だ」「AIとロボットで人がやる仕事は減っていく。やっぱりベーシックインカム必要」

 

各々の主張が個別に語られがちですが、全体として「AとBがどうだから、これからはCだ」と未来を論理的に整合的に予見できる力をつけたいものです。

 

本日の記事は以上です。

 

☟『メンタルの強化書』佐藤優クロスメディアパブリッシング)