こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
さる10月28日、政府は物価高や円安に対応するための新たな経済対策を決定しました。
NHK NEWSWEBが比較的詳細に解説していました。
内容はほかのメディア各紙も報じていますが、おさらいすると
▶物価高騰対策・賃上げ 12兆2000億円
▶観光事業の促進など 4兆8000億円
▶新しい資本主義の加速 6兆7000億円
▶国民の安全安心の確保 10兆6000億円
総額39兆円程度となっています。
地方メディアのなかでネットへの露出が早かったのが沖縄タイムスの社説の記事です。
この記事が個人的に刺さったので、補足したいと思います。
本記事ではまず冒頭で、「「規模ありき」のばらまき型予算という印象は拭えない」と書き出しています。
なにを基準にして「ばらまき」かそうでないかがはっきりしませんが、とにかく赤字国債を発行して大規模な経済対策を打つことに批判的な内容となっています。
これまでも国は赤字国債を発行して経済対策を実施してきたのであり、それがダメだということなら、経済対策そのものを止めろということなのか。
いま財政出動をしなくて、いつやるというんでしょうか?
疑問が残る社説ですね。
【Photo:NHK】
それはともかく、次にこの記事では「賃上げの実現」をピックアップしています。
今、何よりも必要なのは、賃上げを幅広く実現することである。
岸田首相は令和国民会議(令和臨調)で、「新しい資本主義」の実現に向け、「構造的な賃上げ」に優先的に取り組む考えを明らかにした。
物価上昇に見合う賃上げを実現することが消費の拡大につながり、経済の好循環をもたらす。
巨額の内部留保を抱える大企業は賃上げを実現するだけの力を持っているが、沖縄のように零細企業と中小企業が大部分を占める地域では、労使の交渉だけで賃上げを実現するのは容易でない。
企業に賃上げを促し、実現させるような、何らかの制度的な手当てが必要だ。
労働条件を改善し、生産性を高め、賃上げと投資によって企業の収益力を高める。
補助金に頼るだけの財政依存の政策や、国の顔色をうかがうだけの企業経営では、「自立型経済の構築」は実現できない。
「企業に賃上げを促し、実現させるような、何らかの制度的な手当てが必要だ」
それはその通りかなと思います。
僕は以前の参院選のときに書いたんですが、中小零細企業が賃上げできないのは、資源や原材料費の高騰に対して価格転嫁ができないからです。
政府の財政支出は、中小零細企業が価格転嫁できるようにするものでないとダメですよね。
発注元企業が価格を抑えるから中小零細企業は苦しいんです。
そこが「何らかの制度的な手当て」が必要な部分なんです。
生活必需品の値上げラッシュが続いていますが、ここに政府が手当てして中小零細企業が価格転嫁できるようにして利益をあげれば、その先の賃上げにつながっていくのではないでしょうか。
マスコミは経済対策をバラマキだというのが常套句ですが、このように賃上げにつながらなければ、本当に単なるバラマキに終わってしまうことでしょう。
本日の記事は以上です。