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昨年から相次ぐ値上げラッシュ。この物価高騰はインフレなのか?

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。

 

昨年から食料品などの値上げのニュースが相次いでいます。

NHKのサイトでは、モノの値上げのニュースを継続して報じ、時系列にまとめています。

 

www.nhk.jp

 

値上げの背景として、ウクライナ情勢や急激な円安による「原材料費の高騰」と「電気やガスなどのエネルギー価格の上昇」を挙げています。

 

2022年10月に1ドル150円台になりました。

10月21日に外国為替市場で付けた1ドル151円は、なんと32年ぶりの円安だったそうです。

 

これらの影響により昨年から相次いで食品等の値上げラッシュが始まりました。

帝国データバンクによると、2022年10月に7,864品目の値上げを記録したほか、2023年に入っても2月に5,528品目、3月に3,442品目が値上げしたそうです。

 

www3.nhk.or.jp

 

生活経済の激変と言ってもおかしくないと思います。

ところで日本経済は過去数十年とデフレに見舞われてきましたが、昨年からの急激なモノの値上げというのは、「インフレに転じたのか?」という疑問がわいてきます。

 

いろいろなニュース記事によると、欧米の物価上昇はインフレと報じられていることが多いようです。

日本国内の経済についても、一部のニュースやSNSではインフレという表現が見受けられます。

 

上に書いたとおり、この値上げラッシュは、対外的要因の輸入コストの上昇によるものですよね。

 

【Photo:NHK

 

以前、中野剛志さんの著書『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』のことを書きました。

本書でまず最も押さえておくべきポイントは、「デフレ」と「インフレ」に関する理解です。

中野さんはすごくシンプルに次のようにまとめています。

 

「デフレ」⇒需要不足、供給過剰

「インフレ」⇒需要過剰、供給不足

 

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「需要過剰、供給不足」のことをインフレというんですね。

 

昨年からの値上げラッシュは輸入コストの上昇によるものなので、いわゆる「インフレ」というにはちょっと違うようです。

 

国内経済における「需要過剰、供給不足」によるインフレであれば、供給不足を補うために設備投資を行い、モノが売れて企業の収益が上がって賃上げにつながっていくという景気の好循環が期待できます。

 

NHKの記事では今後、価格転嫁が中小企業に波及し賃上げにつながっていくかがポイントだと解説しています。

しかし、輸入コストの上昇では企業に賃上げの原資を生まないため、賃金の上昇を期待するのは難しそうです。

 

国民の手元にお金があれば、モノが値上がりしても需要は衰えないため、次第に供給が不足がちになります。

これが「需要過剰、供給不足」による本来の意味でのインフレなんですが、手元にお金がないから途端に需要が冷え込んでしまいます。

これを反対から見ると、小売店がなかなか価格転嫁できない理由です。

供給を海外に依存しているため、生産量を増やすこともできません。

 

政府は電気料金や輸入小麦の価格抑制策を実施しているようですが、効果は限定的です。

 

国内経済を価格転嫁と賃上げを伴う良いインフレにしていくためには、政府のさらなる財政支出しか方法はないと思われます。

 

本日の記事は以上です。