こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
復職して4か月半が経過しました。
娘3人はそれぞれ小学校と幼稚園に通っています。
娘の教育に多少の関心はありますが、自分自身が仕事に押しつぶされて休職した経験があるので、興味を引くのは教育現場の教職員の労働の在り方です。
さて、先日から僕は「労働生産性」とは何かということを数回に分けて記事に書きました。
ホリエモンは、著書『自分のことだけ考える。』で、「保育士は誰でもできる仕事だから給料が低い」とツイートして炎上したという話を書いています。
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『「なんで保育士の給料は低いと思う?」低賃金で負の循環』(朝日新聞デジタル)という記事に対して、「誰でもできる仕事だからです」とツイートしたところ、僕への非難が殺到、「大炎上」した。
(中略)保育士の仕事を定義すると、「誰でも(やろうとしたら大抵の人は)できる(大変かもしれない)仕事」といえる。
「誰でもできる」から「ラクな仕事」ということではない。
僕の言う「誰でもできる仕事」をかみ砕いて説明すると、「誰でも、やろうとしたら大抵の人はできる、大変かもしれない仕事」だ。
でも、実際のところ「誰でもできる」からこそ、仕事としての希少性が低く、給料も低いという残念な構図になっている。
「仕事が大変」で「誰でもできる」が「低賃金」のため「人手不足」。
保育士だけに限らず、例えばコンビニやスーパーの店員などが、その典型だろう。
とはいえ、誤解しないでほしい点がある。
「保育士の仕事が大変、だからもっと給料を上げるべき」
そんな短絡的に、物事はいかないという点だ。
(中略)そこで僕が提示したいのは、「業務の効率化」だ。給料を高くしたいなら業務を効率化すればいい。
そこでひとつ例として挙がったのが「壁面飾り」。伝統的な仕事として保育士さんが勤務外に作っていると聞くと、「こんな無駄なこと本当に必要?」と思ってしまう。
ホリエモンの意見はやや辛口かもしれませんが、私も下の子を幼稚園に通わせているので思うことがあります。
幼稚園の行事は親も子も楽しみにしているものです。
運動会、お遊戯会、発表会、夏祭り・・・。
たくさんの行事があり、子の成長を見て楽しむだけでなく、園と父兄との交流の場ともなっています。
しかしです。これらの行事、イベントのほとんどを、園の先生方と父母の会のボランティアの参加により、ほとんど手作りで運営しているのです。
前日準備、当日の進行管理、後片付けに、皆さん「献身的に」従事します。
発表会の裏方に入る母の会役員などは、我が子の晴れ舞台を見ることができないほど忙しいのです。
我々父兄は純粋にお祭りのお客さんとして参加してはいけないのでしょうか?
僕が居住する片田舎であっても、それなりにたくさんの保育園、幼稚園、小中学校があります。イベント関連の会社に運営を委託すればいいんじゃないでしょうか。
委託経費を園と父母会で按分負担すれば、そんなに負担感はないはずです。
社会派ブロガーちきりんさんも著書『自分の時間を取り戻そう』のなかで、ホリエモンが言っていることと同様のことを書いています。
「生産性を高めるためには、自分で全部やる必要はありません」「ひとりで全部やれ思想が、人手不足の原因となる」と。
ちょっと長くなりますが引用します。
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最近は、保育園を増やそうにも保育士が集まらないと言われています。
理由は仕事が大変なわりに給与が低いからということですが、これも発想を変えればいいのです。
保育士の仕事は子供の世話だけでなく、お誕生日会からクリスマスまでさまざまなイベントの準備や、トイレなども含めた園内の清掃、おもちゃや昼寝用の布団などの片付けに除菌、それに事務手続きと多岐にわたります。
子供たちが好きな流行曲をオルガンで弾く練習をするのも、保育士の仕事です。
子供ひとりひとりについての保護者への連絡帳など、文字で記録を残すことにも多大な時間が使われています。
でも、お正月に節分に七夕にハロウィーンにクリスマスと毎月訪れる季節のイベントの準備を、日本中に数万もある保育所が別々に行なう必要があるでしょうか?
「保育園&幼稚園の季節の飾り付けの専門業者」や「お誕生日会キット」が存在し、それらの準備を保育士がいっさいやらなくてすむようになれば、保育士の資格を持つ人はより多くの時間を子供のために使えます。
子供たちが好きな流行歌のオルガン伴奏も、ネットからダウンロードして使えるようにすればいいし、毎日の記録を連絡帳に鉛筆で書くより、園児の顔が登録されたサイトに音声入力で録音するほうが、記録時間も短くなるのでは?
私は保育園で働いたことがあるわけではないので、これらの個別施策の有効性について「絶対に正しい」と主張する気はありません。
しかし問いたいのは、「保育士は忙しすぎて人手が足りない」と嘆く前に、「こうして生産性を上げれば忙しさも緩和されるはず」という方向で考え、できることはすべてなされたのか?ということです。
外注や分業やIT化は生産性を上げるための極めて有効な手段であるにもかかわらず、「外注も分業もせず、ひとりの人間がすべてを担当すべし」という価値観が、日本ではまだまだ強く残っています。
ちきりんさんの指摘していることは、ホリエモンが指摘して大炎上したこととまったく同じですよね。
ホリエモンやちきりんさんの指摘の通りだと思います。
僕自身の仕事も果たして生産性が高いのか疑問なので反省も込めて書きますが、もっと言ってしまえば、ホリエモンが言う「賃金の安い仕事をしている人が迷惑だ」というのに納得します。その理由は上述のとおりです。
ですから、幼稚園のイベントに貢献して自己満足している一部のお祭り好き父母の存在は、ちょっと迷惑です。
幼稚園や保育園は、もっと思い切って外注化や分業化やIT化を進めてはどうでしょうか?お願いします。
本日の記事は以上です。
☟『自分のことだけ考える。無駄なものにふりまわされないメンタル術』(ポプラ新書)
☟『自分の時間を取り戻そう ゆとりも成功も手に入れられるたった一つの考え方』ちきりん 著(ダイヤモンド社)