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『僕たちは、地味な起業で食っていく。』田中祐一 著

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 

 

今回の読書レビューは、田中祐一さんの『僕たちは、地味な起業で食っていく。』です。

 

「このまま、今の会社にしがみついていてもダメなんじゃないか?」

「もう今の仕事が嫌で嫌でたまらない。もう辞めたい」

 

おそらく、こういう人たちが一番読むべき本の一冊が、この本だと思います。

 

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僕はもうアラフィフのおっさんで、手遅れ感が強いですが、どうにかして一発逆転したい。

幸い比較的安定した業界に在籍しているものの、干された感が強くて居づらくなっています。

 

2024年になって、日に日に危機感が増しています。

毎日イライラしていて、妻と喧嘩が絶えないヤバい状況になっています。

 

それはさておき、本書の著者、田中祐一さんはNTTデータに就職しましたが、入社4年目で「このまま会社にいても、将来大丈夫かな?」という危機感を持ったといいます。

非常に先見の明をお持ちでした。

 

そして、田中さんは会社を辞めて起業に進むことになりますが、結論としてはコンサルタントとして稼げなかったそうです。

 

そこで田中さんは、小さい仕事を仕方なく手伝っているうちに、あることに気がつきました。

多くの人が「派手な起業」をイメージして失敗しますが、小さなお手伝い、困っている人を助ける、地味なサポート、つまり「地味な起業」が正解なのではないか?

 

田中さんは、ある人が「店舗の営業法を知りたい」と言っていたのを耳にして、たまたまその分野の本を4冊ほど買って、本の内容を要約したレポートを作って渡したそうです。

そうしたら、先方から「この間のレポートありがとう。参考になったよ。そこで相談なんだけど、月3万円でうちの会社を手伝ってくれない?」と。

 

青天の霹靂とはまさにこのこと。

 

田中さんは次のように書いています。

 

僕は、「特別なスキル」がなければ起業はできないと思い込んでいました。でも、実際にお金になったのは、特別なスキルでも何でもない「地味なサポート」でした。

地味な起業でよかったんだ。いや、地味な起業がよかったんだ!

「実績」「スキル」に頼るほど稼げない。

困っている人、応援したい人を見つけて、助ければよい。

別にこれといった「やりたいこと」や「得意なこと」がなくても、お金を頂くことはできます。誰かを手伝うだけで起業はできます。

発信力なんて、なくてもいいのです。

地味な起業の世界では、何の取り柄もないことこそが、実は最強の取り柄。

 

まさに、「目から鱗」「コペルニクス的転回」ではないでしょうか。

 

僕みたいな何のスキルもない、肩書きもない、アラフィフでどん詰まり。

第二の人生をどう生きるかというのは非常に頭の痛い問題です。

そこで、一番必要となるのは田中さんの言う「地味なサポート」のマインドではないでしょうか。

 

とにかく、いま安定した職業や大企業に勤めていても、それは「組織の統制を維持するための仕事」であり、「自分のポジションを維持するためだけの仕事」であり、「仕事を作り出すための仕事」でしかありません。

 

第二次大戦末期、日本軍は太平洋の島々に確固とした陣地を築いていましたが、米軍の大群に瞬く間に襲われて、次々と玉砕していったではありませんか。

僕はそのような情景がありありと目に浮かびます。

 

政府の言う「リスキリング」や「リカレント教育」は必要でしょう。

しかし、本当に必要な「リスキリング」とは、田中さんの言う「地味な起業」「地味なサポート」をやっていくマインドなのではないでしょうか。

 

地味な起業を小さく始めるときには、計画を立てるよりも「とにかくやってみる」ことが必要。「すべてはテスト」です。

小さくつながり、大きく育てる。地味な仕事だからこそ、積極的に仕事の依頼を受けることができる。「密接な人間関係ができないと仕事をもらえない」という先入観は捨てること。

地味な起業で行う仕事は、やり方を検索すれば100%なんとかなる。

ファックスをスマホで受け取れるアプリを紹介しただけで、経営者からめちゃくちゃ感謝された。グダグダとスマホのアプリダウンロードランキングを見ていた経験が役に立った。

 

『僕たちは、地味な起業で食っていく。』は必読です。

 

本日の記事は以上です。

 

☟『僕たちは、地味な起業で食っていく。』田中祐一 著(SBクリエイティブ