こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
今回読んだのは、三戸政和さんの『営業はいらない』。
三戸さんは『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』で有名なベンチャーキャピタリスト(ベンチャー投資家)です。
ところで、一般事務を長らくやってきた僕が経済的に自立するビジネススキルは皆無です。
モノを売る企業の事務員ではないんです。
そんな僕が、サイコパスな上司のせいで過労による休職に追い込まれ、半年間休職。
元の職場に復帰して3年が経過しました。
「仕事行きたくない病」に悩まされながら、サラリーマン生活に経済的にも精神的にも支配されないためのプラン「オッサン逆転プロジェクト(人生逆転プラン)」を進めています。
会社にはしがみつきますが、並行して経済的自立の道は模索していきたい。
孤独になって異端になって、1人プロジェクトを開始する。
そのためには「営業」のスキルは必須ではないのか?
いや、ビジネスに限らず、営業スキルは一般教養として身につけるべきではないのか?
何かを始めるのに、何事も遅すぎることはない。
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今や500万円の車でさえ、ワンクリックで買う時代であるにもかかわらず、いまだに多くの企業が、新規顧客獲得のファーストコンタクトを「飛び込み営業」と「テレアポ」に頼っている。しかしそのテレアポの成功率は1%以下だ。人口減少の今の時代、世界はテクノロジーを活用しつつ「営業不要」で成功しはじめている。営業の現在、そして未来について一緒に考えてみよう。
営業の、ビジネスの経験が無い人は、まずモノを仕入れて、それを自分で売ってみることをやってみるとよい、とよくいわれます。
メルカリとか、ネット上でブログやSNSを使って人にモノを売るという経験は、誰でもやろうと思えばできます。
しかし、単価が安いモノを売っても、投入した労力に比べて利益が少ないですね。
単価が高いモノを売るのは非常に難易度が高いのです。
そういう意味で、「営業」を深く学ぶことは大事なことです。
ところが、現代の営業マンが抱える闇は深い。
飛び込み営業やテレアポ担当者のメンタルに与える影響も深刻だ。これらの営業活動は精神的な負荷が非常に大きく、ほとんどの人が短期間で音を上げる。中には心を病んでしまう人さえいる。必然的に人員は使い捨てとなる。
飛び込み営業やテレアポといった営業行為については、「される側の79%、する側の74%が『無駄がある』と感じている」というデータまである。
これらの営業マンが先の成功率1%の営業活動を行っているとしたら、損害はどのくらいになるだろうか。
日本には約330万人の営業マンがいると言われている。一人が日に50回、月に1,000回コンタクトを行っているとしたら、月に33億回の営業電話が行われていることになる。テレアポの平均通話時間は約45秒。そうなると実に4,125万時間が無駄になっていることになる。これに対応する人の時給を1,500円と考えると、なんと618億円もの無駄が生じている計算になる。
しかもテレアポの成功率が1%なわけだから、この営業電話の99%は無駄になる。
もちろん、電話は受けるほうも時間を無駄にするのだから、先の無駄は2倍。日本全体で1カ月で1,236億円、1年で1.5兆円もの無駄が生まれていることになる。
三戸さんは「もちろんこれは正確な数字ではない」とことわっているわけですが、営業という仕事の問題点を余すところなく伝えています。
住宅ローンと3人の子育てを抱えて虫の息で働く僕にとって、生活上の諸問題や働くことの意味や、企業の経済活動や国家財政のことに無関心ではいられません。
そういう意味で、三戸さんが本書で書いている「営業が抱える闇」は由々しき事態です。
本書に書かれているように、すでに多くの企業は、飛び込み営業やテレアポから、テクノロジー主体の営業に変化しています。
企業経営や日本の会社の経済活動がどういう方向に向かうのかを知るきっかけとして、本書はビジネス初心者にもおすすめです。
本日の記事は以上です。
☟『営業はいらない』三戸政和 著(SB新書)