仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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明日のことは明日自らが思い悩む『50代からの人生戦略』佐藤優 著

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。

 

いま多読チャレンジをやっています。

人生踊り場に来た、これから俺どうしたらいいんだろう、というときに読んでもらいたいオススメの1冊を紹介します。読書は成長に必要な自己投資。

今回は佐藤優さんの『50代からの人生戦略』です。 

 

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休職前からよく読んでいる作家は堀江貴文さんと佐藤優さんです。

佐藤さんは週刊誌の連載などで読んで、鋭い分析が印象に残っていました。

おそらく外務省官僚時代は剛腕だったのだろうと思わせるあの強面からは想像がつかない、鋭利で繊細な評論の切れ味。

 

その佐藤さんが40代向けに書いた『40代でシフトする働き方の極意』の続編というべき『50代からの人生戦略』です。

ドストエフスキーのエピソードを挿入した前書きを読むだけで、本1冊読んだような重厚感です。

 

佐藤さんが『40代でシフトする働き方の極意』のなかで次のようにサラッと書いていますが、その‟転機”の重みはハンパではありません。

 

40代というのはさまざまな転機が訪れる時期。人生80年と考えると、40歳というのはちょうど折り返し地点。これまでの人生を振り返りながら第2の人生について考える時期でもある。

むしろ40代でキャリア上のつまずきがあった方がいいこともある。

 

佐藤さんは1960年生まれで僕よりだいぶ年長ですが、外務官僚であった40代前半の現役バリバリのときに、背任・偽計業務妨害容疑で逮捕、有罪判決を受け、東京拘置所の独房に512日間拘留されているのです。

 

『40代~』『50代~』の両方とも、このような経験、思索、内省の言葉から全編が構成されています。

自己啓発本やビジネス書によくある「~はこうしなさい」的な、上から目線の記述が全くないのがいいですね。

本書では50代に向けて、組織のリーダーとしての心得や、30代・40代で広げてきた人脈を「選択と集中」によって閉じていく、といったことを論じています。

 

40半ばで休職して職場から脱落したダメオッサンである僕は、今までガッツリ部下を指導するという経験がありませんし、まして役職について複数の部下を動かす立場でもなく、部下との関係に悩んだということもありませんでした。

人脈もありません。

 

これまでの記事で、何度となく上司のことを糞呼ばわりしてきましたが、気付いたら僕は40代半ばでまだ糞ヒラリーマンでした(苦笑)。

そのうち自分が50代になって糞呼ばわりされるかもしれません。既に役職者で部下を動かしている僕と同世代の方は、本書をどう読むでしょうか。

 

まあ休職という挫折を経験しましたが、それほど絶望することではありません。

こうして記事を書いたり、今まで出来なかったことに着手したり、むしろ振り返りの良い機会になったと思っています。

 

佐藤さんも本書の中で、50代になって「やりたいこと」「やるべきこと」を5つずつリストアップしよう、それが重なっているものがあなたにとってもっとも優先順位が高い項目だ、と述べています。

佐藤さん自身もリストアップしており、これが面白いです。

 

佐藤さんは同志社大学大学院神学研究科出身でキリスト教徒でもあります。

 

明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である(マタイによる福音書

 

など随所に聖書からの知恵を引用しています。

ビジネスの世界において次の部分もしかり。

 

まずは「自分が得る」のではなく、「人に与える」という意識を少しでも持つ。利益や利潤を追うばかりでなく、社会貢献や他者貢献も考える

 

また外務官僚としての知恵も随所に引用し、「コレクティブ・インテリジェンス(集合知)」を論じる部分などは、この著者ならではの読みごたえがあります。 

 

本日の記事は以上です。

 

☟『50代からの人生戦略』佐藤優(青春新書/青春出版社