こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
2年前に休職して以降、自分と向き合うために読書に力を入れることにしました。
当初は「年間100冊読もう!」と意気込んだのですが、一昨年は50冊。昨年も50冊でした。
それでも以前は年間2~3冊しか読んでなかったので、十分多読生活だと言えます。
休職してからたくさん本を入手するようになって、蔵書は170冊くらいになりました。
これまでに読んだ本はもちろん100冊超えているのですが、「読んでブログに100冊レビューを書く」ことを目標にしてきて100冊を超えました。
読書の記録や蔵書の管理は「ブクログ」というアプリを使用しています。
今回の読書レビューは、岩崎夏海さんの『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』です。
岩崎夏海さんは秋元康さんのもとで放送作家として活動。AKB48のプロデュースに携わったそうです。
本書は2010年年間ベストセラーで、漫画化・アニメ化・映画化され、300万部を超えています。
社会現象になるほど売れまくり「もしドラ」の愛称で呼ばれてます。
高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」片手に野球部を立て直して甲子園に導くというストーリーが秀逸ですね。
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原書の『マネジメント』は、オーストリア出身のピーター・F・ドラッカーが1973年に著した「組織経営」についての本です。
これによって、いわゆる「経営学」が始まったとされ、それゆえに彼は「経営学の父」と呼ばれているそうです。
ビジネスマン必読の書的な扱われ方ですね。
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原著を額に汗して1年間ぐらいかけて読み込み、己の血肉にするのもいいと思います。
本との付き合い方は様々ですからね。
原著を読む時間のない多忙なビジネスマンの方は、「もしドラ」でドラッカーの『マネジメント』をサクッと1週間くらいで学ぶことができます。
本の読み方について過去に記事にしたこともあります。
本書「もしドラ」では、随所にドラッカーの『マネジメント』が引用されています。
これがマネージャーのみなみの行動の原動力になっていくのですね。
▶企業の目的は、顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。
▶マネジメントは、生産的な仕事を通じて、働く人たちに成果をあげさせなければならない。
▶専門家にはマネジャーが必要である。自らの知識と能力を全体の成果に結びつけることこそ、専門家にとって最大の問題である。専門家にとってはコミュニケーションが問題である。自らのアウトプットが他の者のインプットにならないかぎり、成果はあがらない。専門家のアウトプットとは知識であり情報である。彼ら専門家のアウトプットを使うべき者が、彼らの言おうとしていること、行おうとしていることを理解しなければならない。
専門家は専門用語を使いがちである。専門用語なしでは話せない。ところが、彼らは理解してもらってこそ初めて有効な存在となる。彼らは自らの顧客たる組織内の同僚が必要とするものを供給しなければならない。
このことを専門家に認識させることがマネジャーの仕事である。組織の目標を専門家の用語に翻訳してやり、逆に専門家のアウトプットをその顧客の言葉に翻訳してやることもマネジャーの仕事である。
▶成長には準備が必要である。いつ機会が訪れるかは予測できない。準備しておかなければならない。準備ができていなければ、機会は去り、他所へ行く。
▶人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは、費用であり、脅威である。
しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。
「人は最大の資産である」
▶そのような(マネジメントの)正統性の根拠は一つしかない。すなわち、人の強みを生産的なものにすることである。これが組織の目的である。したがって、マネジメントの権限の基盤となる正統性である。組織とは、個としての人間一人ひとりに対して、また社会を構成する一人ひとりの人間に対して、何らかの貢献を行わせ、自己実現させるための手段である。
みなみはドラッカーの経営哲学を野球部のマネジメントにどう応用していくのか?
「もしドラ」はドラッカーの『マネジメント』のエッセンスを学びながら、同時に純粋に青春小説として楽しんで読むことができます。
是非読んでみてください。
本日の記事は以上です。
☟『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』岩崎夏海 著(ダイヤモンド社)
☟『マネジメント』(エッセンシャル版)P.F.ドラッカー 著(ダイヤモンド社)