こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
僕は約3年前に、過労と上司のパワハラで半年間休職したことがある事務職の人間です。
僕は経験者だから、仕事でしんどい思いをしている人、病気してしまった人、職場の人間関係が原因で休職や退職や転職してしまった人の立場に立ってモノを言いたいと思います。
SNSを通じて、次のような記事を読みました。
ヤフークリエイターズの記事です。
心理カウンセラー(公認心理師)の方が書いています。
抑うつ休職経験者として、なんか違和感を感じる文章でしたので、コメントしたいと思います。
よくある勘違いですが、医者があなたに「上司とどう接していけばいいのか?」助言してくれることは、ありません。プラス、医者が、あなたのパワハラにあった苦悩に共感してくれることはありません。
医者の仕事は、
1.弱った脳を、薬物を使って正常に戻すこと。
2.休職に必要な診断書を書いてくれること。
以上です。よって、「薬を飲みたくない」とか「会社を休みたくない」と仰る人がメンタルクリニックへ行くのは、基本、無意味ということになります。
前半でこのように書いてらっしゃいます。
僕も精神科にかかった経験上、事実そのとおりなんですよね。
僕も特に共感を示されることなく、「脳が弱っているので、薬物と休養が必要。放置しておくと脳が修復困難になる」的なことを言われました。
医者の仕事が、「薬を出す、診断書を書く、以上」って、そんな単純なわけないですが。
まあ前半部分については、よしとしましょう。
問題は後半部分なんですよね。
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さて、
私の印象ですが、一昔前にくらべたら、パワハラ上司はうんと減りました。パワハラ上司がいる会社はうんと減りました。今の会社および上司は、昔から比べたら、うんと優しくなったと言っていいかと思います。
事実わたしのカウンセリングルームには、「部下にちょっと注意しただけで、『パワハラされた』と言って大騒ぎし、直ぐに会社に来なくなってしまう」と訴える、上司の立場にいらっしゃるクライアントのご来室がうんと増えました。
最近の若い者は、という言葉は嫌いなのですが、最近の若い者は、昔に比べれば、やっぱり非常に打たれ弱くなったのではないかなあ…と思います。
学生時代に、縦社会が非常に厳しい運動部などに所属していた人が、上司のパワハラによって、適応障害になるということは非常に少ないです。
上司のパワハラによって、適応障害になってしまう人は、怒られた経験が少ないという人である、ということが多いです。
「何度転職を繰り返しても、いつもパワハラ上司にあたってしまう」と仰る方は、「ひょっとして自分の心が弱すぎるのかも」という視点は、必要なのではないかなあ…と思う次第です。
まあ確かに、心が弱すぎる人もいるのかもしれない。
でも、パワハラ経験者として言わせてもらえば、ちょっと腹立ちませんか?この文章。
「最近の若い者は、昔に比べれば、やっぱり非常に打たれ弱くなったのではないかなあ」
そうですか・・。
「私の印象ですが、一昔前にくらべたら、パワハラ上司はうんと減りました。」
「学生時代に、縦社会が非常に厳しい運動部などに所属していた人が、上司のパワハラによって、適応障害になるということは非常に少ないです。」
「上司のパワハラによって、適応障害になってしまう人は、怒られた経験が少ないという人である、ということが多いです。」
パワハラ上司がうんと減ったのなら、理屈上、適応障害になる人がうんと減らないとおかしいはずです。
この文章を書いた人の理屈はこうです。
「パワハラ上司が減った→厳しい運動部で怒られた経験のある人が減った→適応障害が増えた」
縦社会が非常に厳しい運動部などに所属していた人が、適応障害になるということは非常に少ないとおっしゃっていますが、では、縦社会が厳しい運動部が少なくなったのか、若年期にそういう厳しい指導が必要なのかを論じる必要があります。
「縦社会が非常に厳しい運動部」というのがどの程度厳しいのか書かれていませんが、そういう「非常に厳しい」運動部に所属していた人というのは、昔も今も少数派のはずです。
そこが大きく変わったとは思えない。
次のように言い換えたらどうでしょう。
一昔前の人たちは、みんな怒られるようなことばかりしていた出来の悪い人たちが多かったのでしょうか?
僕は非常に厳しい運動部の経験はありませんが、「一昔前の」オッサンで、普通に怒られて躾されて教育された平均的な人間です。
僕のようなオッサンが、パーソナリティ障害で頭のオカシイ糞上司のパワハラを受け流せるようになるには、若いころにどれくらい怒られる経験が必要だったんでしょうか?
結局、客観的な証拠がない個人的な感覚で書かれたもので、しかも論理的におかしいので、まったく信頼に値しない意見だと言えるでしょう。
いまだにカン違いしてる経営者や職人さんが多いんですが、「厳しく突き放しても、根性で食らいついてくるヤツを引き上げる」とか「背中を見て盗め」というのは「育成」ではなく、単なる「選抜」です。
— 新田 龍 (@nittaryo) 2023年4月7日
人が大量に採れる時代はなんとかなってましたが、若者が希少価値の今そのままやると破綻します。
新田龍さんのおっしゃる通りです。
一般に厳しいと言われる職場である自衛隊や警察や消防署でも、パワハラによって日夜苦しんでいる人がたくさんいて、実際に痛ましい事件もたくさん起きています。
専門家であるのなら、そこを研究して欲しいですね。
本日の記事は以上です。