こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
さて2年前に休職して以降、自分と向き合うために読書に力を入れることにしました。
当初は「年間100冊読もう!」と意気込んだのですが、昨年は50冊。今年も50冊ペースですね。
それでも以前は年間2~3冊しか読んでなかったので、十分多読生活だと言えます。
休職してからたくさん本を入手するようになって、蔵書は170冊くらいになりました。
これまでに読んだ本はもちろん100冊超えているのですが、「読んでブログに100冊レビューを書く」ことを目標にしてきて100冊を超えました。
読書の記録や蔵書の管理は「ブクログ」というアプリを使用しています。
今日の読書レビューは、出口治明さんの『人生を面白くする本物の教養』です。
出口さんは1948年生まれで日本生命に入社。2008年にライフネット生命を開業した方です。2018年には立命館アジア太平洋大学の第4代学長に就任されています。
歴史にも造詣が深く著書多数。元日本マイクロソフト社長の成毛眞さんが代表を務めるブックレビューサイトHONZの客員レビュアーもされているようです。
-PR-
出口さんは「教養は生き方の問題だ」「教養は人生を面白くするツールだ」と言います。
20年も30年もサラリーマン勤めをしていると、その分野でのスキルはそれなりに付くと思いますが一歩外の世界に出るとまったく理解できず対応できないということがあると思います。
教養がつけば人生は楽しく豊かになるし、教養のあるなしがビジネスの成否を左右するというシビアな現実もあると出口さんは言います。
出口さんは本書で教養を身につける手法や原理原則を書いています。
戦後は先進国に追いつけ追い越せという「キャッチアップモデル」だったので、自分の頭で考えないほうが都合がよい社会だった。
キャッチアップモデル、人口増加、高度成長。
終身雇用や年功序列や定年制は、特異な労働慣行だった。
しかしそういうのをずっと続けてきたので世界標準では日本の企業幹部は圧倒的に低学歴となってしまったと出口さんは書いています。
情報の量や知識だけが教養ではない。「考える力」が教養だ。
「自分の意見を持つ」「考える力を身につける」にはどうすればよいか?
出口さんが本書で提案する手法がいくつかあります。
まず、「タテ」と「ヨコ」で考えるということ。
「タテ」は時間軸・歴史軸。「ヨコ」は空間軸・世界軸です。
つぎに、「数字・ファクト・ロジック」で考えるということ。
そして本書で大きくページをさいて書かれてありますが、「本・人・旅」で教養が培われるということです。
本書の前半ではこういった教養を身につける手法を披露し、後半では国内時事問題や海外時事問題や英語教育について、出口流の解説がされていて読みごたえがある部分になります。
特に中国の官僚や学生がいかにハングリーで優秀かを書いているところが面白かったですね。
私たちは「8760対2000」で生きている。
どういう意味か。
一年間に仕事に費やす時間は残業をいれても2,000時間程度。
それ以外の時間が圧倒的に多いと出口さんは言います。
私たち現在の日本人の価値観や人生観は、職場や仕事に偏り過ぎているのではないかと出口さんは問題提起しているのですね。
本日の記事は以上です。