こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
復職してちょうど半年が経ちました。
休職期間半年、そのあと復職して半年です。
僕は新型コロナウイルスが流行する前から仕事で挫折して休職生活に移行、つまりステイホーム生活に入っていました。
身の回りの棚卸し作業をしています。
3月中旬から復職しましたが今も棚卸しを継続しています。
休職に至る前は、異動先での慣れない仕事、プレッシャーをかける上司、シビアな仕事内容。
気が休まる暇がなく、平日は残業、土日もイベントか残務処理でほとんど出勤。
自宅にいても仕事のことが頭を離れない毎日が続きました。
最終的には毎日残業、土日出勤、パワハラ上司の3拍子でメンタル不調になり、診断書を書いてもらって休職しました。
詳しくは『辛くなったら逃げよう!「休職」「病気休暇」』というタイトルでKindle本を出していますので、似たような境遇の方は読んでみてください。
すでに復職して半年ですが、社会の中核40代とは何なのか?
仕事のやりがいとは何なのか?
どうやって適正なワークライフバランスを実現するのか?
中年になっても仕事を順調にこなしながら好きなことにも熱中することができるのか?
こういったことを日々考えています。
https://twitter.com/trrymtorrson/status/1317288480263733248
仕事で挫折して半年間の休職経験は客観的に見て大きなマイナスです。
職場復帰して半年になりますが、このマイナスを少しずつ取り戻す日々。
仕事には全力で取り組めませんし、その気は失せました。
メンタル不調を理由にして休み休みの仕事ぶり。一進一退です。
マイナスからの出発。
普通に仕事して、やっとプラマイゼロというところです。
マイナスが響くのが飲み会などの同僚との親睦です。
同僚がワイワイやってるのに同席するのは非常に辛い。
こんなとき、先日読んだ齋藤孝さんの『今、そこにある苦悩からの脱出』を思い出します。
休職期間に入って以降とにかく猛烈に読書してみようと思い、書店やブックオフで気になった本は片っ端から買って読んできました。
-PR-
齋藤孝さんと言えば、テレビ番組では『世界一受けたい授業』(日本テレビ)に講師として出演するほか、『にほんごであそぼ』(NHK Eテレ)、『ガチャガチャポン!』(フジテレビ)や『東大王』(TBS)で企画と監修を担当。
『情報7daysニュースキャスター』(TBS)や『ちちんぷいぷい』(MBS)、『全力!脱出タイムズ』(フジテレビ)のレギュラーコメンテーターでもあります。
まさにテレビで見ない日はないというほど出演されています。
書店では氏の著書を必ず平積みで見かけるほど大量の著作があり、特に『声に出して読みたい日本語』(2001年、草思社)は250万部を超えているそうです。
スッキリした語り口で人当たりの良さそうな齋藤先生ですが、なかなかの苦労人です。
裁判官を目指し東大法学部に進みましたが教育研究の分野にシフトされています。
本書はその氏のバックグラウンドを語る内容となっています。
教育学研究者の道に進むことになるわけですが、大学院生の間はただひたすら論文を書き続ける生活でした。コツコツと一人で論文を書き続け、なかなか認めてもらえずに、さらに書き続けるような毎日。孤独の中で、ひたすら論理を積み上げていくのは、誰かに読んでもらえて認めてもらえない限り、手ごたえが感じられないのです。
それが10年近くも続いていました。
(中略)エリートのはずが、気づいたら無産階級です。収入といえば、塾講師のバイトだけ。職業の見通しが全く立ちませんでした。
世間から評価されないならまだ納得できたのですが、ある一定の狭い世界で評価されないことで足止めをくらっているというのが辛かったのです。ただ、論文の作法がなっていないとか、あまりにも生意気な態度だとか、その点では確かにその通りです。
そうはいっても、当時の私は自力で現状を打開することができません。
結局修士課程に3年、博士課程に5年在籍することになり、終わったときには30歳を越えていました。評価もされず1円にもならないことを8年間続けていたことになります。
論文も相当数書いたのですが、何一つ実になっていません。
認めてもらえない、評価されないなかでの8年とは、なかなか精神的に辛いものがあります。
しかし、そこには氏のタフな一面が垣間見えます。
「狭い世界で足止めをくらっている」というのが氏の野心的な部分を表しています。
20歳から40歳までの20年間は、誰からも認められることなく、世に出て勝負することもできず、ただひたすらエネルギーを貯め込んでいました。ですが、時間がかかったからこそ一気に加速がついたのです。
人生の中であまりに多くの準備期間をかけてしまうと、それを取り返したいという思いが強いモチベーションとなるのです。押し込められた時間が長いほど、放出するエネルギー量も多くなります。
本を出すにしても、(今では)私は平均すると年に30~40冊くらい出しています。100倍にして取り返すという気持ちでいるから、生涯100冊ではなく、1000冊くらいでないと気が済まないのです。
氏の現在の活躍のウラには、こんなバックグラウンドがあったのでした。
まさに「100倍返し」。
こんな僕も数年前は仕事がゾーンに入り乗っていた時期もありました。
この部署は自分が背負っているという自負がありました。
仕事のやる気が見られない当時の上司に当たり散らしたこともありました。
こんなときの飲み会は、同僚の態度がガラッと変わります。
僕が持っていた仕事上のポジションにすり寄ろうとする者、逆に煙たがって近づかない者。
メンタル不調者の烙印を背負って復職した今では、現在の上司に「少しでも自分で出来たと達成感を持てればいいことだよ」などと、やんわり励ましの言葉をかけられています。
こんな形で同情されるとは何とも惨めな気持ちです。
この2年間で職場の異動を挟んで、自分を取り巻く環境が激変したという思いです。
マイナスからゼロに戻しただけでは足りない。
誰にというわけではなく自分に対して倍返し、いや、100倍返ししてやるぞという気持ちを新たにしています。
本日の記事は以上です。
☟『今、そこにある苦悩からの脱出』齋藤孝著(KKロングセラーズ)