こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
今日のブックレビューは『大人の週末起業』(2019年クロスメディア・パブリッシング)です。
大ヒットした藤井孝一さんの『週末起業』(2003年ちくま新書)の続編になります。
『週末起業』については以前レビューを書いています。
『週末起業』から16年経って、インターネット社会になって起業環境も大きく変わりました。
なんでも、『週末起業』のときの出版担当者が、現在クロスメディア・パブリッシングの小早川社長だったそうですね。
その縁で、続編を出そうということになったそうです。
僕は『週末起業』と『大人の週末起業』を2年くらい前に読んでいたんですが、最近また現職が辛くなって辞めたくなり、先日この2冊を再読したわけです。
さて、『大人の週末起業』は前半の2章において「なぜ、週末起業か?」という背景が語られ、後半の2章で、週末起業の具体的な方法論が書かれています。
2年くらい前に読んだときは「なぜ、週末起業か?」「週末起業に一歩踏み出しましょう!」というモチベーションの部分をじっくり読みました。
それから僕自身、転職より個人事業主、一人独立起業のほうが現実的だと思うようになりました。
今現在は、いよいよ起業について考えている段階なので、本書の後半は非常に参考になりました。
ザックリと要約すると、開業の準備として「ネタを見つける」「顧客を見つける」という順番で進めます。
これを「会社を辞めずに」週末起業でやっていこうというわけですね。
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「ネタを見つける」には、開業するネタを見つけてから、開業の準備をするまでが含まれます。
本当に起業するイメージを持って本書を読むと、準備することが山ほどあるんですよ。
会社を辞めて収入がゼロの状態から準備を始めようとすると、これは無理ゲーだと分かります。
まして、辞めてから顧客がまったくつかないということが判明すると、一巻の終わりですよね。
藤井さんはコンサルタントとしての起業を例にとって書いていますが、ミドルでの企業は何であれ、本書の方法が応用できるでしょう。
ほぼノーコスト、ノーリスクで始められるのが利点です。
中年になって店舗を借りて従業員を雇って起業するのは、相当ハイリスクです。
第4章にまとめられている「顧客を獲得する」という部分が、もっとも成功のカギを握るのではないでしょうか?
顧客を獲得するときには、絶対に売り込んではいけません。
売り込んでくるものをお客さんが買ってくれることは100%無いと藤井さんは言います。
顧客の方から「教えてください」「助けてください」と言わせるのが、マーケティングの極意なんですね。
そして、これが一番の本書のキモになるんですが、藤井さんが口酸っぱく言っているのは「起業による収入が、会社の給料を超えるまでは、現在の会社を辞めてはいけない」ということです。
現職を辞めたいから起業するわけですが、準備が順調に進んで、具体的に見込み客の目途が立ってくると、もう会社を辞めたくなると思うんですよ。
でもその段階で辞めるのは、早すぎると藤井さんは言います。
本業を失うというリスクは想像以上に高いのですね。
だからこそ、辞めずに進める「週末起業」だというわけです。
ああ、早く辞めたいなあ・・。
本日の記事は以上です。