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NHK『シミュレーション 昭和16年夏の敗戦』。あの敗戦から学ぶべき最大の教訓

こんにちは、50代オッサンtrrymtorrsonです。

 

今年、戦後80年を迎えました。

 

先月、猪瀬直樹さん原作、池松壮亮さん主演のNHKドラマ『シミュレーション 昭和16年夏の敗戦』が放映されました。

 

僕は猪瀬さんの原作本を、もう15年か20年くらい前に読んでいて、詳しい内容は忘れてしまいましたが、久しぶりにこのテーマが取り上げられて注目されているのに軽い興奮を覚えています。

 

www.web.nhk

 

原作の『昭和16年夏の敗戦』についてザックリ説明すると、日本の若きエリートが総力戦研究所に集められました。

彼らは詳細なデータをもとに日夜議論を重ね、太平洋戦争に突入する直前の昭和16年の夏に、「日本必敗」という結論を導き出します。

それは、のちに日本が辿る敗戦への道を正確に予測していたのですが、総力戦研究所の結論は、「日米開戦ありき」の空気のなかで闇に葬り去られたという話です。

 

猪瀬さんは本書の執筆当時、36歳でした。

その取材力と構想力に驚くばかりです。

 

僕が持っているのは、小学館から2002年に出版された『日本の近代 猪瀬直樹著作集第8巻 日本人はなぜ戦争をしたか』というものです。

現在は中公文庫から文庫本が出ています。

 

 

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先日、録画していたこのNHKドラマをとても興味深く観たところです。

 

どこまでフィクションを入れるべきだったのか、史実を忠実に再現すべきだったのかという議論が一部であるようですが、僕はすごく良かったと思ったし、出演者の熱演に圧倒されました。

 

さて、このドラマの舞台となる「総力戦研究所」の話には、とても大きな教訓が含まれていると僕はつねづね思っています。

 

確かなエビデンスに裏付けられた「正論」を、簡単に反故にする「空気の支配」。

若者の殊勝な意見に謙虚に耳を傾けず、自らの驕慢な権力を振りかざす年配者。

問題解決の合理性より、その場の組織の面子に忖度することを優先する日本社会。

 

総力戦研究所」の教訓は、まったくいまの日本社会に活かされていません。

 

先の参議院議員選挙で国民の審判が下されたにもかかわらず、周囲や国民の声を無視して権力の座に居座ろうとする石破茂氏。

彼にはまったく合理的な正論が通用せず、まさに「老害」以外の何物でもないではありませんか。

 

なおこの本では、著名な社会学者で東京工業大学名誉教授を務めておられる橋爪大三郎氏が解説を書いておられます。

 

僕はこの橋爪さんが本の帯の推薦文に「本書をまず真っ先に読むように若い学生諸君に伝えたい」と書いているのを見て、違和感を覚えました。

 

若い学生諸君に読め!ではなくて、この「総力戦研究所」の話は、若者の意見が権力者に潰される話なんですよ、橋爪さん。

 

本書をまず真っ先に読むべきなのは、若いころにあったピュアな正義感を失っている権力者の人たちなんですよ。

僕はこれを声を大にして言いたい。

橋爪さんの解説文そのものは、とても良かったんですけど。

 

日本人が第二次大戦の敗戦から学ばなければならない最大の教訓こそ、まさにこの「昭和16年夏の敗戦」だったのではないか?

 

僕は戦後80年を迎えて、NHKのドラマを見て、あらためてその思いを強くしたのであります。

 

ぜひ、原作本もお読みください。

 

【引用元:中央公論新社Amazon

 

昭和16年夏の敗戦 新版 -猪瀬直樹 著|中公文庫|中央公論新社

 

本日の記事は以上です。 

 

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