仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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「社長になった気持ちで仕事しろ」という社員教育論は、今の時代通用するのか?

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。

 

今から約1年前、「毎日残業+土日出勤+パワハラ上司」の3拍子でメンタル不調になり、診断書を書いてもらって休職しました。

3月中旬に復職し9か月やり過ごして2020年を締めくくりました。

 

先日から超大物で伝説の経営コンサルタント大前研一さんの『考える技術』を読んでいます。

ショボいサラリーマンである僕にとって、ちょっと気になる記述があったので書きます。 

 

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具体的に今の仕事に役立つ思考トレーニングの題材として、最適なものを紹介しておこう。

それは「自分が二階級上のポジションにいたらどうするか」を考えることだ。

どの企業も、さまざまな問題を抱えているはずである。

今、あなたが係長だったら部長、課長だったら取締役の立場に立ってみて、「自分だったらどうやってその問題を解決するか」、それを徹底的に考えてみるのである。

 

この本は2004年に単行本で出たので、15年以上前の本ということになります。

 

「自分が二階級上のポジションにいたらどうするか?」を考えることは、確かに思考トレーニングになるでしょう。

 

これはいろんな上司がよく言いますよね。

お前が管理職になったら、社長になったらということを考えて、全体をみて仕事しろとよく言われますよね。

ちょっと昔のビジネス書にもよく書いてありましたね。

一般的に仕事を上達させる訓練として、一定の理解はできますよ。

 

でも、もはや昔のように右肩上がりの企業成長、終身雇用、年功序列の昇進、賃金上昇、そういった価値観は崩れてきていますね。

 

管理職以上のポストはもともと限られている。

会社の規模や業態にもよりますが、「社員全員が社長になったつもりで」と会社のために奉公するという価値観が今の時代通用するのか?しませんね。

 

15年前、20年前と比べて、明らかに社員の会社に対する帰属意識は低下していますよ。

係長、課長くらいにはなれるかもしれませんが、会社そのものが10年先も存在するか分かりませんよね。

 

「自分が二階級上のポジションにいたらどうするか考えて仕事しろ」という教育方法は、10年以上前なら通用するかもですが、今の時代、相当説得力を失ってきていませんか?

それが説得力を持つのは「自分が独立起業するとき」だけじゃないの?

 

先日パレートの法則のことを書きましたが、会社の成果の80%を上げているのは20%の社員で、彼らは超優秀です。

そのなかで出世欲があるごく一握りの人が、二階級、三階級昇格していくのであって、その出世競争に参加したいですか?したくないですね。

 

そうであれば、今の時代もはや「自分はそのうち会社から独立して起業する」という明確な目的意識を持つことが前提。

その上で「自分が二階級上のポジションにいたらどうするか考えて仕事する」という思考トレーニングが初めて有効ではないでしょうか。

 

本日の記事は以上です。

 

☟『考える技術』大前研一講談社文庫)