仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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「休暇」を通じて労働の「力」を回復させる。ドイツ人の合理的な考え方を見習いましょう

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。

 

今から約1年前、「毎日残業+土日出勤+パワハラ上司」の3拍子でメンタル不調になり、診断書を書いてもらって休職しました。

3月中旬に復職し9か月やり過ごして2020年を締めくくりました。

 

年末年始の休みが終わって、サラリーマン勤めの方々はしんどいですね。

なんでこんなに長時間労働なんでしょうか?

 

僕は今の職場ではほぼ定時に帰っています。

21時、22時まで残業の人に比べたら贅沢だと思います。

 

しかし、それでも1日8時間、週40時間労働という縛り自体が、今の時代もはや長時間労働ではないでしょうか。

いや、仕事に熱中してフロー状態にある方はやっていただいて構いません。

僕も以前はそうでした。

しかし部下や同僚に強制するのだけは止めましょう。

 

たびたび書いていますが、ドイツ人はよく長期休暇を取るそうです。

熊谷徹さんの著書『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』にこう書いてあります。

 

ドイツ人は2~3週間まとめて休みを取ることが珍しくない。

「頭をクリアにして仕事のことを忘れるまで1週間はかかる。休んでいても最初の1週間は心のどこかで会社のことが思い浮かんでしまう。本当にリフレッシュできるのは2週間目からだ」という。

休暇の重要な目的の一つはリフレッシュ、気分を一新することにある。

仕事以外の世界も存在すること、そして自分が会社員であるだけでなく、一人の人間であることを改めて認識する。

 

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「休暇」の流れは第2次世界大戦中、妙な発展を遂げる。

ナチス国家社会主義ドイツ労働者党)が、1933年に余暇のための組織「喜びを通しての力」を作った。

特別列車で安価な旅を実現。

国民車「フォルクスワーゲン」もこの中で普及した。

 

「喜びを通しての力」とか「喜びを通じて力を」とか、当時の日本語訳では「歓喜力行団」とか訳されるようです。

ナチス党が労働者を取り込むためにこういう組織を作ったそうですが、理に適ってますね。

 

「喜び」(=「休暇」)を通じて労働の「力」を回復させる。

 

wikipediaでは「音楽コンサート、日帰りから長期までのパッケージツアー、リゾート地やクルーズ船での保養など、それまで労働者階級には手が届かなかったような中産階級的レジャー活動を広く国民全体に提供した」と説明されています。

 

ドイツ人らしく合理的で至極まっとうな考え方です。

今のわが国では、少子高齢化の人手不足やコロナ禍の社会不安で、このような考え方が政府からも大手メディアからもほとんど出てこないですね。

 

驚くべきことにドイツでは1日あたりの平均労働時間が5.7時間であるにもかかわらず、過去20年間で名目GDPが1.7倍(日本はほぼ横ばい)になり、近年の実質成長率は1.8%(日本は1.3%)、さらに労働生産性でも、日本より高いといわれる北欧諸国以上にドイツは高いそうです。(加谷珪一『貧乏国ニッポン』)

 

要するにドイツは日本より休みが多くて生産性が高いので経済が強い。

 

繰り返しますが、「休暇」を通じて労働の「力」を回復させる。

日本はムダに長時間労働をやっているので、今より2割休みを増やしても経済は2割も落ちないはずです。

 

労働時間を減らせば生産性は向上すると色んな人が言っています。

いい加減もっと労働時間を短縮しましょう。

 

本日の記事は以上です。

 

 ☟『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』熊谷徹(SB新書)