仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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異次元のアベノミクス量的緩和策の状況下にあっても、ある地銀は私に金を貸さなかった

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 

 

復職して半年経ちました。

 

僕は新型コロナウイルスが流行する前から仕事で挫折して休職生活に移行、つまりステイホーム生活に入っていました。

身の回りの棚卸し作業をしています。

3月中旬から復職しましたが今も棚卸しを継続しています。  

 

約10年前に結婚して一人目の娘が誕生。

5年間は2LDKの賃貸マンションに住みました。

その後、3LDKの賃貸マンションに引っ越して5年。

その間、下の娘(双子)が誕生。

 

20代のころから一戸建ての自宅に自分の「プラットフォーム」「仕事場」を持ちたいとずっと思っていました。

やっと一昨年、念願の6畳の自室を備えた戸建住宅に引っ越しました。

 

 しかし、この戸建て住宅の建設(実際にはフルリフォーム)の住宅ローンを組むのに、若干苦労しました。

 

自己所有の土地が建築基準法を満たす道路に接道していなかったため、公道に接道させるよう私道を整備したのですが、この私道の所有者が個人ではなく、ある法人であったため、一般的な銀行の不動産担保ローンを組めなかったのです。

 

僕は不動産を担保に供さなくてよい無担保リフォームローンの方法を模索しました。

金利の手ごろな無担保ローンはなかなか見つからなかったのですが、ちょうど地元のある地銀が大々的にCMを打って無担保住宅ローンを宣伝していましたので、その地銀の窓口に行って相談しました。

 

ところが、私道の所有者が個人ではなく法人だったので、「法人は連帯保証人になれない」という意味不明な理由で住宅ローンは組めませんでした。

 

自分で言うのも何ですが比較的職業が安定しており、返済が滞る可能性が低い僕に、その地銀は理由をつけて金を貸さなかったのです。

 

さて、最近何度も記事で取り上げていますが、加谷珪一さんの『貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』です。 

 

著者はここ10年から20年のあいだに、日本がいかに「貧乏な」「安い」国になってしまったか、国際的にみて明らかに経済力、国力が低下してしまったということを様々なデータや具体例を示して書いています。

 

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本書で加谷さんは日本経済がバブル崩壊以降、30年にわたって景気回復のきっかけをつかめないまま低迷してきた経緯を説明しています。

 

1990年代、10兆円規模の公共事業を拡大するというケインズ的な財政政策を実施しましたが、目立った成果を上げることはできませんでした。

財政出動に特に積極的だった小渕政権以降、国債の発行額が急増し、250兆円程度だった国債発行残高は約20年で900兆円に迫る膨大な政府債務を残す結果となりました。

 

こうした状況を受けて登場したのが、小泉政権が掲げた構造改革路線です。

1980年代の米国のレーガン政権の手法を導入し、大胆な規制緩和を実施することで、企業の競争力を強化して自律的に経済を成長させようと試みました。

しかし、構造改革には相当の痛みが伴い一部から猛反発が起こり、中途半端な規制緩和を実施する形となり、大量の非正規社員を生み出すなど弊害が目立つ形でこの政策も頓挫してしまいました。

 

その後誕生した民主党政権では「コンクリートから人へ」というスローガンを掲げ、公共事業からの脱却を試みましたが、目立った政策を立案できませんでした。

その後の安倍政権のアベノミクスは、ケインズ的な財政政策も供給サイドの構造改革もうまくいかなかったという反省から、これしかないという金融緩和策を中核的な政策として実施しました。

 

加谷さんの記述を借りて日本経済が低迷してきた経緯を説明しましたが、これが私の住宅ローンの話と関係あるのか?

 

加谷さんは次のように書いています。

 

アベノミクスの)量的緩和策が成果を上げられなかった最大の理由は、日銀が供給した大量のマネーが市場に出回らず、各銀行が日銀に開設している日銀当座預金の中に滞留するだけという状況が続いてきたからです。

金融業界では、お金が活用されていないという意味で、この状況を「ブタ積み」などと呼んでいますが、日本の景気が悪いのでお金を借りる人が少なく、銀行はお金をもてあましているのです。

銀行の中に、過剰なマネーが眠っているのは事実です。何らかのきっかけでこのマネーが市場に出てきた場合には、日本でもインフレが進む可能性は十分にあると考えるべきでしょう。

しかしながら、今のところそうした現象は発生しておらず、需要不足からモノが売れず、これが物価を引き下げるという事態が続いているのです。

 

さっき書いたように比較的職業が安定して返済能力が高い僕に、その地銀は手続き上のちょっとした要件を盾にして、住宅ローンを組もうと積極的に対応しませんでした。

 

その後、別の金融機関でローンを組むことはできましたが、このような相変わらず融資に慎重な姿勢を崩さない地銀の対応に、加谷さんが指摘するような「ブタ積み」の事例を見た思いです。

 

銀行のなかに、過剰なマネーが眠っている。

量的緩和策が効果を発揮しないのは銀行が融資を渋っているからです。

 

その地銀は事務員が10名以上事務室で仕事していましたが、来客は僕を除いてゼロでした。

もうすぐこの地銀は潰れるのではないか。そんな感想を持ったところです。

 

本日の記事は以上です。

 

☟『貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』加谷珪一 著(幻冬舎新書