こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
厚生労働省は10月25日、2021年春に大学を卒業し、就職後3年以内に離職した人の割合は前年比2.6ポイント上昇の34.9%だったと発表しました。
上の世代からは厳しい声が
会社員(60代)
「私は昭和世代の人間ですから、仕事命、家庭のためという考えで仕事はやってきた。(若い人は)考え方が甘いと思うんですよ。高校生ぐらいの感覚で世間に出られているのかなと」
【Photo:日テレNEWS NNN】
思いっきり強調しました。
60代の人というと、高度経済成長からバブル経済までを経験しつつも、1990年代のバブル崩壊によって、人員整理(リストラ)の嵐を経験した世代です。
解雇された人も多かったなか、この人は運よく生き残られたのかな。
もしかしたら非自発的失業を経験しておられるかもしれない。
少なくともご自身は「昭和世代の古い人間」だと認識はしていらっしゃる。
「若い人は考え方が甘い。高校生ぐらいの感覚で世間に出られているのかな」
もしそういう世相のなかで会社員として生き残れたのなら、まさにこの「無神経な」精神論のおかげで、生き残ってこられたのでしょう。
この人、顔出しで相当炎上したのではないでしょうか。
それはともかく、ベンチャー投資家である三戸政和さんの『営業はいらない』という本があります。
本書では、もはや「フィールドセールス」と呼ばれる古い営業手法は通用しなくなり、「セールステック」に代表されるような「インサイドセールス」が主流の時代に変わっていると述べています。
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三戸さんは、本書の冒頭で3つの企業の例を挙げて、問題提起をしておられます。
郵便局による保険の販売不正
郵便局が保険の“不適正”営業を行っているという声が番組に寄せられた。私たちは実態を探るためSNSで情報提供を呼びかけたところ、消費者のみならず、郵便局関係者からも300件以上の情報が集まった。「保険を預金と誤認させる」「親族が同席しないように誘導する」など高齢者を狙った“不適正な手法”の数々。こうした実態は日本郵政グループ側も問題視していたことが内部資料から浮かび上がってきた。
スルガ銀行の不正融資事件
2018年8月、本店営業部の男性行員が2015年に顧客3人の定期預金合計約1.6億円を無断で解約し、自分の担当先への融資金に流用していたことが顧客からの問い合わせを契機に発覚。懲戒解雇処分となった。
いずれも、行き過ぎたノルマを営業マンに課した末に、事件化したものです。
野村證券も、一部では「ノルマ証券」と言われているらしい。
営業戦術以前に、古いビジネスモデルのままの会社の経営戦略自体が破綻しているのだと、三戸さんは指摘しています。
経営戦略が古いうえに、いわゆる「オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)」が破綻している場合も多いと考えられますね。
良い先輩が、仕事の基本的な技術やノウハウを、腰を据えてじっくり教えてくれるのなら、若手社員もそれなりに定着するはずです。
冒頭の60代会社員の方は仕事命だから、もし郵便局員だったとしたら、一生懸命保険の不正販売をするんでしょうね。
「若手が高校生くらいの感覚で世間に出ている」
とんでもない、彼らは会社の経営戦略のオワコンを早々見抜いているから辞めるんですよ。
「私は昭和世代の人間ですから、仕事命、家庭のためという考えで仕事はやってきた。(若い人は)考え方が甘いと思うんですよ。高校生ぐらいの感覚で世間に出られているのかなと」
それじゃあ、若手は辞めると思うよ。
本日の記事は以上です。