こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
2022年4月より、いわゆるパワハラ防止法が中小企業にも義務化され完全実施されます。
パワハラ防止法とは正式名称を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(略称:労働施策総合推進法)といいます。
これについて解説するウェブサイトはたくさんあるのですが、いくつかポイントをしぼって考えてみたいと思います。
ちなみに条文については下記にリンクを貼っておきます。
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 | e-Gov法令検索
また、厚労省の公式ウェブサイトは下記をご参照ください。
職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント
僕は約2年前にパワハラで休職に追い込まれた経験がありますが、この法律によって僕らの働く環境はどう変わるんでしょうか?
パワハラの被害者にとっての関心事は「加害者は処罰されるのか」という1点に尽きると思います。
結論から言えば、加害者に対する罰則規定はありません。
では、何のためにこの法律が施行されるんでしょうか。
厚労省のウェブサイトにパワハラ防止法のポイントが下記のように列挙されています。
1.事業主の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に対してその方針を周知・啓発すること
2.相談、苦情に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備すること
3.相談があった場合、事実関係を迅速かつ正確に確認し、被害者及び行為者に対して適正に対処するとともに、再発防止に向けた措置を講ずること
4.相談者や行為者等のプライバシーを保護し、相談したことや事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発すること
5.業務体制の整備など、職場における妊娠・出産等に関するハラスメントの原因や背景となる要因を解消するために必要な措置を講ずること
事業主は上の1~5を必ず実施しなければならないと定められています。
どうでしょうか。
この法律ができたからといって、パワハラが直ちに無くなるとは、期待できませんね。
まず第一に罰則規定がないこと。
次にパワハラの防止に第三者が介入するのではなく企業に委ねられていること。
パワハラ体質の同族会社や労基法無視のブラック企業が、この法律を順守するわけありませんよね。
以前記事を書いたんですが、パワハラ相談担当者がパワハラ男だったという事件がありました。
ではパワハラ被害を受けた者は、私怨を晴らすことはできないんでしょうか?
これには一つのポイントがあります。
事業主が就業規則にパワハラを行ってはならない旨を規定し、この規定に違反した場合は懲戒処分にすると定めることです。
就業規則を取りまとめる監督官庁が、きちんとこれをやらせることが必要なんです。
この法律によってパワハラをはじめ、セクハラやマタハラやカスハラは許されないという社会的な圧力が強まってくるということは期待できそうです。
企業の責任とされたことで、悪質な企業はSNSやネットに拡散されることも増えてくるでしょう。
当然厚生労働省も看過できない事例は公表に踏み切るでしょう。
パワハラ被害を裁判に訴えることは被害者の負担が大きすぎます。
働くことは生きることそのものです。
いかなる人もその権利を侵害されてはなりません。
パワハラやセクハラやカスハラを駆逐しなければなりません。
働きやすい職場と高い生産性と仕事に見合った賃金により、豊かな社会を取り戻さなくてはならないのです。
そのためにはパワハラ社員を黙認する会社の社会的な信用を失墜させなければならない。
ブラック企業を潰さなければなりません。
就業規則を定めず遵守しない企業をSNSで拡散していきましょう。
本日の記事は以上です。