こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
僕は一般事務系サラリーマンですが過労と上司のパワハラにより疲弊し、約半年の休職を経験しました。
仕事も家庭も自分の時間も充実させて、尚且つ、疲弊して潰れないようにするにはどうしたらいいのか?
休職して以降、このことを最重要課題として日々考えています。
他の記事でもワークライフバランスということを何度も取り上げました。
2016年9月に政府は「働き方改革実現会議」を立ち上げ、議論をスタートさせました。
そこでは9つの改革テーマが設定されました。
それをおさらいしておきます。
(1)同一労働同一賃金など非正規の待遇改善
(2)賃上げと労働生産性の向上
(3)長時間労働の是正
(4)転職・再就職支援。格差を固定させない教育
(5)テレワーク、兼業・副業など柔軟な働き方
(6)働き方に中立な社会保障制度、税制。女性・若者の活躍
(7)高齢者の就業促進
(8)病気の治療、子育て・介護と仕事の両立
(9)外国人受け入れの問題
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今回は、3番目の「長時間労働の是正」について考えてみます。
「時間外労働の上限規制」とは何か?
それは次の通りです。
残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。
また、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、以下を超えることはできません。
▶年720時間以内
▶月100時間未満
▶複数月平均80時間以内
▶施行 大企業:2019年4月~/中小企業:2020年4月~
hatarakikatakaikaku.mhlw.go.jp
昨年のニュースでよく見たのが、みんな仕事しているオフィスの照明をバチバチ消して回る光景でした。
働き方改革といって一番分かりやすく始まったのが、この時間外労働の上限規制でしたが、「これが働き方改革か?」という釈然としない思いに駆られたのを思い出します。
残業を強制終了させることが、働き方改革か?
日経新聞編『検証 働き方改革 問われる「本気度」』では、次のように書いています。
戦後の日本では「モーレツ社員」という言葉のとおり、長時間働く人ほど評価され出世しやすいといわれてきました。
工場での労働が主流であった1970年代の高度経済成長期では、働く時間が長いほどモノが多くつくれて、その分だけ成果につながりました。
長時間労働=高評価は合理性の高い働き方でした。
ところが、長時間労働には負の面が目立ってきました。
最たる例が電通で起きた若手社員の自殺です。
長時間労働を無理に強いたことが悲劇につながったとされています。
人口減の日本が経済成長を続けるには女性の働きが欠かせません。
長時間労働を求められれば、子育てなど家庭の事情との両立は難しく、仕事に就きにくくなります。
長時間労働は男女ともに是正を求められる時代になりました。
前半の記載はそのとおりだと思いますが、後半は正確ではないし、説明足らずだと思います。
若手労働者が疲弊して最悪の場合自殺するケースが出てきたから残業を制限するというのはちょっと違うと思うし、女性労働力の確保のためというのも、ちょっと違うなあと思いますね。
前半の記載のとおり、工場型の長時間労働が必ずしも成果を生み出す状況ではなくなった。
勝間和代さんが本に書いていたとおり、市場は過当競争の結果、供給過剰、過剰品質を生み出している。
過剰品質や過剰スペックは利益率を圧迫し、仕事を増やし、生産性を下げるだけで何もいいことはない。
そういう時代になってきたからではないでしょうか。
ちきりんさんの著書『自分の時間を取り戻そう』のなかで、長時間労働を是正する必要性について、正確に解説しています。
この本の第6章で「生産性を高めるには、まず働く時間を減らそう」と指摘しています。
インプット(働いた時間)=>アウトプット(得られた成果)
インプット(労働時間)がアウトプット(成果)を上回る働き方では、いくら残業時間を増やしても得られる成果が少ないため、つまり生産性は上がらないということです。
具体的には、売り上げが2割増えても、残業時間が2割増えたら、成果はゼロ以下だということです。
ちきりんさんはこの「生産性」の考え方を徹底しなければならないといいます。
生産性の考え方を徹底したら、「生産性を上げるためには、インプット(働く時間)を減らすのが最善策だ」という考え方に行きつくというのです。
つまりこれが、残業時間に上限を設けて長時間労働を是正する理由です。
アウトプットを現状維持したまま、インプットを減らすことが、これからの働き方に求められているのではないでしょうか。
本日の記事は以上です。
☟『検証 働き方改革 問われる「本気度」』日本経済新聞社 編(日本経済新聞出版)
☟『自分の時間を取り戻そう ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』ちきりん 著(ダイヤモンド社)