仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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オンとオフのメリハリをつける「ワークライフバランス」の発想は日本人に向いていない?

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 

 

一昨年「毎日残業+土日出勤+パワハラ上司」の3拍子でメンタル不調になり、診断書を書いてもらって休職しました。

3月中旬に復職し9か月やり過ごして2020年を締めくくりました。

 

すでに復職してもうすぐ1年になろうとしていますが、社会の中核40代とは何なのか?

仕事のやりがいとは何なのか?

どうやって適正なワークライフバランスを実現するのか?

中年になっても仕事を順調にこなしながら好きなことにも熱中することができるのか?

こういったことを日々考えています。

 

だましだまし仕事しつつ、ワークライフバランスを最重要課題として取り組んできました。

 

仕事は難しい。

ワークライフバランスを意識するあまり、ほどほどに仕事をこなそうとしていると、見透かされる。足元をすくわれる。仕事するということは、必死に勉強することなのか?

 

ワークライフバランスの実現と言うと、仕事と生活のメリハリをつける、オンとオフを使い分けることを考えますね。

 

たびたびドイツの例を出しますが、ドイツ人はよく長期休暇を取るそうです。

熊谷徹さんの著書『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』にこう書いてあります。

 

ドイツ人は2~3週間まとめて休みを取ることが珍しくない。

「頭をクリアにして仕事のことを忘れるまで1週間はかかる。休んでいても最初の1週間は心のどこかで会社のことが思い浮かんでしまう。本当にリフレッシュできるのは2週間目からだ」という。

休暇の重要な目的の一つはリフレッシュ、気分を一新することにある。

仕事以外の世界も存在すること、そして自分が会社員であるだけでなく、一人の人間であることを改めて認識する。

 

休暇の重要性をよく理解している国だと思いますね。

その点日本は長時間労働が当たり前すぎる。ちょっと異常。

加谷珪一さんの『貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』にも次のように書いてあります。

 

2019年の年末、フィンランドの首相に就任したばかりのサンナ・マリン氏が、働き方改革の一環として週休3日制の導入を検討するというニュースが報じられました。

隣国スウェーデンでは、1日6時間労働の実証実験が行われるなど、労働時間をさらに削減しようという動きが顕著です。つまり、北欧諸国では、労働時間の大幅な短縮はかなり現実的なテーマになっているのです。

ドイツやオランダでは、制度にはなっていませんが、週休3日を実現している企業は少なくありません。ドイツの1日あたりの平均労働時間は5.7時間(!)ですから、日本と比較すると大幅に短くなっています。

 

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繰り返しますが、ワークライフバランスの実現というと、仕事と生活のメリハリをつける、オンとオフを使い分けるということだと思う。

 

しかし、落合陽一さんの『日本再興戦略』では、それはちょっと違うというんですね。

 

今は、ワークライフバランスという言葉が吹き荒れていますが、ワークとライフを二分法で分けること自体が(日本には)文化的に向いていないのです。

日本人は仕事と生活が一体化した「ワークアズライフ」のほうが向いています。無理なく、そして自然に働くのが大切なのです。

オンとオフの区別をつける発想自体がこれからの時代には合いません。無理なく続けられることを、生活の中に入れ込み複数行うのが大切なのです。

日本人は、古来、生活の一部として仕事をしていました。先に述べた百姓という言葉は、農耕主体の社会において100の細かい別々の仕事をしているという意味です。

東洋的には、ずっと仕事の中にいながら生きている、そしてそれがストレスなく生活と一致していることが美しい。むしろオンとオフを切り分けたら、世界は幸せな状態ではなくなるのです。

つまり負荷がかかっている状態を容認することになる。無理なくできることを組み合わせて生きていけるようにポートフォリオ設計することが大切なのです。

だから、我々が西洋的な「ワークライフバランス」の発想にとらわれる必要はないのです。むしろ、そうした発想のままでいると、日本を再興することはできません。

明治時代のときにもいきなり西洋化したのですから、我々は今、いきなり東洋化してもいいのです。

 

どうでしょうか。

そう言われるとそのような気がしてきますね。

オンとオフの区別をつける発想自体が仕事をしんどいものにしてしまう。

西洋的な「ワークライフバランス」の発想にとらわれる必要はない。

 

高度にテクノロジーの進歩が加速してボーダレス化する時代に、西洋的な個人主義が限界を迎えているのかもしれません。

 

確かに人間は欲求のコントロールが難しい生き物で、「ワーク」に寄り過ぎてもしんどいし「ライフ」に寄り過ぎてもしんどい。

それでバランスを取ろうとして更にしんどくなるふしがありますよね。

 

ワークもライフも意識しない、仕事と生活が一体化した落合さんの言う「ワークアズライフ」のほうが日本人に向いているかもしれないですね。 

 

本日の記事は以上です。

 

 ☟『日本再興戦略』落合陽一(幻冬舎