こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
以前僕の弱点は「質問力」だと書きました。
「質問力」に関する本を探したところヒットしたのが、あの超売れっ子ジャーナリスト池上彰さんの『知の越境法 「質問力」を磨く』です。今これを読んでいます。
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この本の肝は「質問力をどう鍛えるか」ということより「知の越境」のほうです。
僕は本業で挫折して休職したのを機に、本業だけに人生を捧げない。
本業をはみ出していく。
本業だけでなく副業も回していく。
「仕事、家庭、教養、財産、趣味、健康」の6本柱をクロスオーバーしていく。
ライフワークとして娯楽とアウトプットを兼ねた知的生産活動に取り組むことが中年オッサンとしての使命である。
というふうに、これからの生き方を固めました。
本書のテーマである「知の越境」、これこそ自分が目指していることではないのか。
池上彰さんこそ、知的生産活動を志す者がモデルとすべき人物ですね。
池上さんの経歴は意外と知られていないのではないでしょうか。
本書では池上さんが自らの経歴を披露しながら、「越境」の人生と表現しています。
池上さんはNHKに入社後、記者として警察担当、ロッキード事件やダグラス・グラマン事件の取材、気象災害、消費者問題、NHK特集でエイズ問題を担当、いじめや受験戦争、宮内庁担当と「越境」を繰り返し、首都圏向けのニュースキャスター、そして職業人生最大の転機となる「週刊子どもニュース」を担当することになりました。
池上さん自身は、望んだ越境ばかりではなかった、「受け身の越境だった」と振り返っています。
しかし大事なのは、池上さんが「とりあえずは依頼された仕事をありがたく引き受け、必死に勉強する。その積み重ねが、仕事の幅を広げた」と書いているように、いきなり越境ありきではなく、一つ一つの分野をまずは専門的に究めていったということです。
ホリエモンが自著『情報だけ武器にしろ。』で池上さんの凄さにふれています。
僕の覚えている限り、彼(池上氏)の日常的な情報収集術は次のようなものだった。
①オフの日は「CNN」(アメリカの報道番組)を流しっぱなしにする。
②毎日、すべての全国紙に目を通す。
③専門誌を5冊定期購読する。
④毎日3店の書店を訪れる。
大方の反応は「ここまでやっていたのか」「ヤバい」という声が圧倒的多数を占めていた。けれども僕は「当然だろう」と感じた。だって、メディアに引っ張りだこのジャーナリストの情報収集術なのだから、桁外れで当たり前だ。ニュース番組で彼の解説を一度でも聞いたことがあったら「これくらい情報のシャワーを浴びないと、あのマシンガントークはできないだろう」と、誰でも推察できるはずだ。
池上さん自身も、『そうだったのか!アメリカ』という1冊の本を執筆したときの主要参考文献は146冊(!)だった、と書いています。
凄いアウトプットはその数百倍のインプットに支えられていたのです。
本書のまえがきでは次のように書かれています。
世の中には、さまざまな分野に関して、多くの専門家がいます。でも、そうした専門分野を包括する、いわば‟串刺し”にする人は少ないのではないでしょうか。
先に書いたように、 一つ一つの分野をまずは専門的に究めていったからこそ、それぞれの分野を「串刺しにできる」「越境できる」ということです。
これを肝に銘じなければならないと思いますね。
「知の越境」を実践する池上さんが、知の巨人や尊敬するジャーナリストとして、南方熊楠、立花隆、佐藤優、柳田邦男、筑紫哲也、桐生悠々など、さまざまな人物を取り上げているところも面白い。
まずは本を読むこと。
アウトプットを意識すること。
そして、子どもが分かるように説明できる力をつける、専門家と渡り合うために必要な質問力など。
「知の越境者」となるための基礎的な力をつけるヒントも本書にしっかり書かれています。
本日の記事は以上です。