こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
いま多読チャレンジをやっています。
元プロレスラーでラーメン店を経営する川田利明さんの著書『「してはいけない」逆説ビジネス学』を読みました。
本書の本当のタイトルは次のように長いです。
『開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学』(川田利明著)です。
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僕は以前の記事で、「自分の肩書きを10個以上書き出してみよう」という試みを書きました。
肩書きを書き出す、肩書きを持つ。
「複数の取組みを成長させながら、修正しながら、継続する」「細かく新たな目標を設定して、日々、ささやかな行動をやり続ける」。
こうすることで、いつか○○と○○が意外な化学反応やシナジーを生み出すかもしれない。
本業に復職してからも、5年スパン、10年スパンでコツコツやっていこうとしています。
そのなかで、自称ラーメンライターという肩書きを名乗ることにしました。
豚骨ラーメンが盛んな地域に居住しており、正確に数えてませんが100軒以上は食べています。
本業その他いろいろあるので、マニアで一点集中趣味な人の件数には到底かなわないと思いますが。
前置きが長くなりましたが、本書は「ラーメン×ビジネス×全日本プロレス」!な内容。
僕のような40代オッサンにとって、面白くないわけがないと思い即買いしました。
Photo:ORICON NEWS
川田利明、5年ぶり全日登場 7・28後楽園で何を語る? | ORICON NEWS
著者の川田利明さんは、三沢光晴、小橋建太、田上明とともに四天王プロレスを展開、90年代の全日本プロレス黄金期を築きました。
それほどプロレスファンではない僕も、川田利明選手は知っています。
その川田選手がラーメン店をやっていたのか!という驚き。
現役レスラー時代と本書内写真とのギャップが凄い!
プロレスラーは文字通り裸一貫でやる職業。
タイツとリングシューズさえあれば、あとは何もいらない。
初期投資とは無縁の世界だ。
そんな川田選手が「ベンツを3台、スープに溶かした」というほど何千万もラーメン店経営につぎ込んだといいます。
勘違いしている人がすごく多いので、あえてここに書いておくけれども、脱サラして自分の店を構えたら、人間関係からも解放されるし、「好きなことをノビノビとやれるようになる」と考えているなら、それは大間違いだ。
なんとなく会社に縛られて、窮屈な毎日を送っているような感覚になっているのかもしれないけれど、会社を辞めて、初めてわかると思う。「あぁ、俺は会社という大きな組織に守られて、実はあの頃のほうがノビノビと生きていたんだな」と。
これでもかというほどラーメン店経営の厳しさを書き連ねて、その結論は「脱サラ」しても、ラーメン屋だけは絶対にやるな!です。
現役時代に「体力」「精神力」を鍛え上げ、ベンツ3台所有するほど積み上げた「資本力」も全部つぎ込んだ川田さんの結論が、これなんですね。
無骨なまでに全盛期の全日本プロレスを支えた川田さんが、これでもかと失敗して期待を裏切られながら、全編でビジネスやマーケティングを語るのは圧巻。
素人の料理自慢が作ったものが大絶賛されても勘違いするな。それは儲けなどを考えていないから、食材に際限なくお金を掛けられるからだ。
日曜日に友達を集めて料理を振舞うために、土曜日をまるまる一日使って、がっつり下ごしらえして、準備万端にするんだろうけど、毎日営業するとなれば、そんな贅沢な時間の使い方も、当たり前のことだけどできない。
思うようにならないことを、いかにして受け止めて、それをプラスに転換するのかも、経営者のセンスのひとつなんじゃないかな?そういう意味では、俺はセンスが足りないんだろうね。
当たり前のようですが、川田さんの言葉にハッとさせられます。
僕も本業はほどほどにして副業をと思っていましたが、本業をろくにできないヤツが、趣味感覚の副業で稼げるわけがない。
ビジネスは身を削らないとできないと思い知らされます。
夢だけでは食っていけない。
意地を張れば、金を失う。
それでも俺は今日もラーメンを作り続ける。
茨の道を意地だけで歩く川田さんが、最後に故ジャイアント馬場選手や故三沢光晴選手を回想するシーンでは、泣かされます。
本日の記事は以上です。
☟『開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学』川田利明(ワニブックス)