仕事したくない事務職のオッサンのビジネスブログ

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『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』カル・ニューポート著

こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。  

 

半年間の休職から職場復帰。

休職して以来、もう3年が経ちました。

3年というのは大きな節目です。

 

仕事で疲弊するのはもう嫌だ。

ホリエモンが言っているように、「情報のシャワーを浴び続けて、本当に没頭できる仕事と遊びで自分の時間を埋める」。

仕事とプライベートをともに充実させて回していくため、特に自宅にいる時間の「やることリスト(ToDoリスト)」を毎日こなしていたことがあります。

 

▶Voicyの「Voice of ちきりん」や「ながら日経」をチェックする▶歩数計アプリで5,000歩チェックする▶はてなブログを毎日1記事書く▶ブログ記事を手直ししたりインデックス登録をリクエストする▶約15種類のポイントサイトやアンケートサイトを巡回してポイントを稼ぐ▶1日あたり約100通のポイントメールを処理する▶ヤフーポータルのニュースをチェックする▶本を読む▶PhotoACに10枚単位で写真を投稿する▶TwitterのFFの整理▶YouTubeのお気に入り動画や登録チャンネルのチェック

 

僕はこれらを復職してから1年くらい毎日やってみたことがあります。

 

trrymtorrson.hatenablog.com

 

この3年間のあいだにいろいろインプットとアウトプットの試行錯誤をやってきましたが、Voicyと歩数計アプリの5,000歩は止めてしまいました。

はてなブログの毎日更新も止めて、ひと月に10記事更新にしました。

先日Twitter本垢とサブ垢を同時に永久凍結されてしまったので、Twitterに割く時間も無くなりました。

 

スマホでいかに効率よく有益な情報をストックしていけるか?

 

米国のジョージタウン大学准教授、カル・ニューポートという人が書いた『デジタル・ミニマリスト』という本があります。

 

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スマホは便利なデバイスで、インターネットはもちろんTwitterYouTubeやLINEなどのアプリからいくらでも情報収集することができます。

しかし、気づいたら何時間もスマホを見ていて、テック企業の目論見通りスマホの奴隷にさせられているのではないか?

 

『デジタル・ミニマリスト』は、少しでもそういう疑問を持った人に向けて書かれた本です。

 

新しいテクノロジーが目にとまったとき、それに「ほんのわずかでも」メリットがありそうならとりあえず使ってみよう。どれほど些細なことがらであろうと、おもしろそうなこと、価値のありそうなことを自分や周囲が見逃すかもしれないと考えただけで不安になる。

 

こういう人々のことを著者は「デジタル・マキシマリスト」と呼びます。

これと対極の哲学を身につけた人々のことを「デジタル・ミニマリスト」といいます。

 

著者によれば、「デジタル・ミニマリズム」を次のように定義しています。

 

自分が重きを置いていることがらにプラスになるか否かを基準に厳選した一握りのツールの最適化を図り、オンラインで費やす時間をそれだけに集中して、ほかのものは惜しまず手放すようなテクノロジー利用の哲学

 

(デジタル・ミニマリストは)理想的なデジタル・ライフとは、具体的なメリットを最大限に享受できるよう、自分が使うツールを意識的に取捨選択することで作るものと考えているからだ。彼らは、自分の時間と注意を無意味に削り取ったあげく、役立つどころか損失をよこしてくるような価値の低い活動を極度に警戒する。要するに、小さなチャンスを見逃しても気にしない。それよりも、人生を充実させると「確実にわかっている」大きなことがらをないがしろにすることのほうを恐れるのだ。

 

次に著者は、デジタル・ミニマリストの哲学を詳細に説明する論拠として、三つの基本原則を挙げています。

 

原則1:あればあるほどコストがかかる

デジタル・ミニマリストは、あまりにも多くのデバイスやアプリ、サービスで自分の時間や注意が埋め尽くされた状態は、一つひとつがもたらす小さなメリットの総和を帳消しにしかねないデメリットを生むことを知っている。

原則2:最適化が成功のカギである

デジタル・ミニマリストは、特定のテクノロジーが自分の大事な目標を後押しするか否かを見きわめることは、初めの一歩にすぎないことを知っている。潜在的なメリットを最大限に引き出すには、そのテクノロジーどのように利用するかを慎重に判断しなくてはならない。

原則3:自覚的であることが充実感につながる

デジタル・ミニマリストは、新しいテクノロジーとの関わり方に自覚的であろうとする基本的な心構えから大きな喜びを得る。この喜びの源は、ミニマリストがなす個別の判断から独立しており、またミニマリズムがその実践者にとってきわめて大きな意味を持つことが多い最大の理由の一つである。

 

著者はこれらの基本原則を説明するために、米国の思想家であるヘンリー・デイヴィッド・ソローの経済理論を引用します。

次に、経済学で有名な「収穫逓減の法則」を引用し、テクノロジーの利用をどのくらい増加させ、最適化させれば、個人が得られる収穫の増加分を最も最大化できるかを考えるべきだと主張します。

 

また、独特の生活様式を持って自給自足の生活を営む宗教集団である「アーミッシュ」や「メノー派信徒」を例にしてテクノロジーとの自覚的な関わり方を説明します。

彼らは、テクノロジーが最終的に与える害が大きいと判断すると、そのテクノロジーの導入を拒絶します。スマホでレストランの評価を調べたりGPSで道案内してくれるといった些細なメリットより、自分の意識的な選択にきわめて価値が高いと考えています。

 

著者は、「テクノロジーにどこまでの役割を持たせるか」ということについて意識的に行動することからくる充足感こそ、幸福な人生の土台となると言っています。

 

本書は2部構成となっていて、Part.1ではデジタル・ミニマリストの基礎について学び、Part.2ではデジタル・ミニマリストの実践演習となっています。

 

本書は、YouTubeTwitterなどのスマホアプリが今なお全盛の時代にあって、あえてデバイスやアプリの利用を最小にするという興味深い試みについて考察する内容となっています。

 

本日の記事は以上です。

 

☟『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』カル・ニューポート(ハヤカワ文庫NF)