こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。
いま多読チャレンジをやっています。
読書は成長に必要な自己投資。仕事は仕事、遊びは遊びとしっかり割り切るメンタルの強さを手に入れたい、というときに読んでもらいたいおすすめ本を紹介します。
今回は成毛眞著『40歳を過ぎたら、定時に帰りなさい』の2回目です。
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この本のなかで成毛さんは次のように書いています。
45歳のときに、マイクロソフトの社長という肩書きをスッパリと捨てた。仕事にもそろそろ飽きていた。そのままマイクロソフトに居続けたところで、アメリカ本社に栄転というゴールしかなかった。私にとってそのゴールはとくに魅力的ではなかったので、すごろくでゴールにたどり着く前に、さっさとゲームを降りてしまったようなものだ。
これを見て、最初はただの自慢話にしか思えませんでした。
「40歳を過ぎたら、定時に帰りなさい」
「頑張りが報われない時代になったのも、皆さんのせいではない。だからこれ以上、会社に尽くさなくてもいいのだ」
そのように言われても、あなたのような勝ち組から言われたくない。
このタイトル、いかにも今流行りの「働き方改革ブーム」に便乗した以外の何物でも無いとも思いました。
さて、ともかく冷静にこの本を最後まで読み進めました。
そのなかで仰天のというか、著者の面白いエピソードがあったんですね。
私はかつて『ファイナルファンタジーⅥ』に二年ほどハマっていた。そのハマり具合ときたら、ハンパではない。会社にほとんど行かず、自宅の地下にあるオーディオルームにこもって、朝から晩までひたすらゲームをしていた。いわゆるネトゲ廃人の一歩手前、という感じである。
(中略)社長が出社しないので、インスパイア(成毛氏の会社)の社員たちは大弱りだったらしい。何度急かされても、「わかった。明日は行くから」といっておきながら、すっぽかすのである。困った社員たちは一計を案じ、会社にオンラインゲームができる環境を整えた。
(中略)一日中、地下室にこもっている私のことを妻が心配し、「怖くないよ。出ておいで」と、そっと呼びかけられたこともある。
いま思い返してみても、あの二年間の自分は狂っていたと思う
この勝ち組社長、引きこもりニートや、僕のようなメンタル不全のへこたれ休職者とマインドが大差ないのではないか。
勝ち組と負け組の違いはいったい何なのでしょうか?
成毛氏がこのエピソードを本書に差し込んだのは、次のことが言いたかったからなんですね。
そのように狂うほど何かに打ち込む体験は重要だ。私はきっと、自分が亡くなる直前にあの二年間を思い出して、「バカなことをやっていたけど、面白かったなあ」としみじみ述懐しながら、息を引き取るのだろう。
亡くなる間際に後悔しても、もはや何もできないのだ。その段階で後悔することに比べたら、遊んでばかりで仕事を疎かにする後悔など、取るに足らないだろう。
狂うほどのめり込めるものを見つけておかないと、自分の人生を生き切った証を残せないまま、人生はゲームオーバーとなるのだ
成毛さんがこの著書で言いたいことが何となく分かってきました。
「会社で残業するぐらいなら、家族との生活を最優先せよ」。これは私がこれまでの本で繰り返し説いてきたことだ
僕はこの本が「働き方改革ブーム」に便乗したものだと書きましたが、もともとこの本は、働き方改革が言われる前の2013年に出版された、『40歳を過ぎたら、三日坊主でいい』を新書版で再発したものだったのですね。
ミドルエイジが追い出し部屋に入れられる場合や、地方に左遷される場合であっても、成毛さんは次のように言います。
楽しんだ者勝ちなのだ。企業は社員を絶望させるのが目的なのだから、楽しむのが一番の抵抗になる
一度楽な道を選ぶと、とことん楽な道を選ぶようになる。「苦労をせよ」というわけではないが、変革を選ぶには、それなりの労力はいるだろう。そこを面倒だと感じるようになったら、人生終了の鐘が鳴り響いている。守りは衰退への一歩なのだ
40代になったら「変革」を選び取るのだ。「休職」も「変革」だ。
そのように解釈したんです。
趣味は、人生で後回しにすべきものではない。最優先させるべき重要課題なのだ
趣味の大切さは分かった。だが、何をすればいいか悩む人は、とにかく片っ端からやってみるに限る
僕が仕事と家庭で疲弊して、休職中に読んで心酔した堀江貴文さんの『多動力』と、言っていることが同じですね。
ホリエモンチャンネルでホリエモン自身も言及していましたが、成毛さんと堀江さんは友人なのですね。
自分の時間を満喫するためには、自分は「個人商店の経営者」だと考えてみよう。
いま勤めている会社の仕事も、個人商店の経営者として引き受けている仕事の一つだと思えば、適度な距離感を保てるようになる。
対価以上の仕事をするのは、自営業には厳禁だ。
仕事に疲れて最近考えていたことを成毛さんがより的確に代弁してくれていました。
成毛さんのような図太い神経をちょっと真似るだけでも、人生好転するかもしれません。そう思うと気が楽になります。
僕と違いノッてる(と思っている)40代は、知らず知らずのうちに働き過ぎになっているのだと思います。
どんなに働いてもエリートになるのは一握り。大多数は無駄に働き過ぎている可能性があるのです。
だから、40歳過ぎたらいったん立ち止まって、定時に帰ると決めて、仕事以外のことに打ち込んでみると新しい道が開けるかもしれない。
そういうことを成毛さんは言いたいのだと思いますね。
本日の記事は以上です。
☟『40歳を過ぎたら、定時に帰りなさい』成毛眞(PHPビジネス新書)